いにしえゲーム回顧録 十八回裏 「エレベーターアクションリターンズ(この階には止まりません編)」

ゲーム
スポンサーリンク

 今日も懲りずにやってまいりました、ゲームセンター「キャロット」であります。前にも述べましたように、我らはココを拠点としている訳ではなく、新しいゲームを求めて商店街を中心とした周辺のゲーセンを周遊していたのですが、何しろココの新入荷は不定期かつ散発的であるため、ほぼ毎日のように巡回せずにはいられないのでした。そしてその予感は当たったのでした。

 案の定、ここの店長はやっぱりコッソリ新製品を入荷していました。画面はアウトフォクシーズのような建物をスライスしたようなサイドビューで、どうやらアクションゲームのようですが…、しかし何故かどこかで見たような気がします。このビルの造りといい、扉しか並んでいないフロアといい、何よりもこのエレベーター…。ん!?エレベーター!?コイツはあの「エレベーターアクション」なのか!?そういえば赤いドアがそこかしこにあるぞ!?

 で、タイトルが「エレベーターアクションリターンズ」と来たもんだ。あぁ、やっぱり。脳裏に蘇る忍ばないスパイ。しかしデモ画面を見ると、当然の事ながらグラフィックはキレイになっていますが、何より手榴弾を使って爆発させまくっています。この忍ぶことを止めたあたりが「リターンズ」なのかしら、とインストカードの手榴弾の部分を見てみますが、

サブウェポン:「手榴弾」「焼夷弾」「炸裂弾」

 としか書かれていません。あとなんか特殊な武器が存在することが匂わせてある程度で、しかし説明としては「ハレーズコメット」より100倍マシです。タイトーお得意の「やって覚えろ」なのでしょう。もう慣れました。早速コイン投入です。

 

 さて今回は3人のキャラから選択するようです。一応移動速度とか連射速度とか違うようですが、デモで見たように、一番の違いはサブウェポンなのでしょう。ロン毛のフロア一杯の爆風も面白いですし、ゴリさんの炸裂弾も楽しそうですが、しかし火柱ほとばしる姐御の焼夷弾が一番使えそうです。あとロングの女性は大好きです。ここで「ニューマンアスレチックス」での遺恨を晴らしておきたいのです。以上、決定。

 

 さてブリーフィングによれば、テロ組織が画策する爆破テロ計画を盗んで来い、とのこと。同時にステージ全景と捜査ポイント(赤いドア)を表示されますが、スクロールが速すぎて覚えらないままブリーフィング終了。そのまま1面開始。ヘリが飛んできて姐御をビルの屋上に置き去りにします。まさに前作を彷彿とさせる展開。もう目の前のエレベーターに乗るしかありません。

 ビル内部に侵入すると、見覚えのある構造の中をエレベーターで降下していきます。あちこちのドアから敵が出現し、ガンガン発砲してきます。もうバレました。仕方ないので応戦、電灯も破壊してしまい停電しました。停電の間も敵が出てきますが、そそくさとエレベーターで降下。すると赤いドアが見えてきましたが、その上の階に青いドアがあるのを見つけました。

 ここで武器が手に入るのかしらと入室。すると突然ちっちゃなルーレットスタート!ボタンを押すと絵柄がストップし、サブウェポン増。…こんなに簡単にサブウェポンが増えていいのか?いや、これはガンガン使えってことだな!とポジティブに解釈し、目の前の1体の敵に向かってサブウェポン投擲。爆発炎上。火だるまになり、悶え苦しむ敵。思ったよりキワキワのエフェクトに若干引く私。そして弾数制限があることには変わりないので、大事に使おうと思い直し、階下の赤いドアに入室。あっさり機密情報を入手です。

 そのまま階下へ進むと、なんと犬がウロウロしています。すわ、新キャラだ!慎重にエレベーターで降下しますが見つかってしまい、噛まれます。…しかし身動きが取れなくなるだけで、レバガチャで解除。可哀想ですが発砲。被弾し、遠吠えと共に絶命する犬。…この罪悪感は何でしょう。

 それを振り払うように目の前の青いドアに入り、またサブウェポンを補充。退室すると、横にあからさまに怪しい木箱があるのに気が付きます。…コレか?コレに武器が?と発砲。木箱は壊れて「M」「L」のアイテムが出現します。取りあえずLを取って発砲してみますと、ミサイルがスゴイスピードで飛んでいき、爆発します。次にMを取ると、これは連射の効くマシンガンのようです。これならLの方が良いなと思いますが、Mを後に取ったため取り返しが出来ず、仕方なくマシンガンで進みます。

 更に階下へ進み、2つ目の赤いドアを発見。入って簡単に機密文書を入手しますが、直後ビルが大爆発。外ではデカいヘリがホバリングしていて、赤いスーツの男がゲラゲラ笑って去っていきました。…多分、テロ組織のボスなんでしょう。で、完全にバレたからビルごと消そうという訳でしょう。なかなか胆力のある解決法ですが、市街地で行うのはいただけません。ともあれ、敵ヘリはどっかに行ってしまいましたから。このままミッションを続けましょう。

 その後も全く忍ばない諜報活動は続けられ、時に強引に進もうとして被弾はしましたが、エレベーターの天井に乗ってみたり、エレベーターの縦穴を飛び越えてみたりと、前作同様の操作感を確かめた後に、最後の赤いドアに入室。地下に降りるとバンが迎えに来たので乗車して、派手なホイルスピンをかましてステージクリア。やはり忍ぶことを止めたようです。

 

 さて2面のブリーフィングです。今度は空港に爆弾が仕掛けられたから撤去せよ、とのこと。アレ?でも、これってさっきのビルで得た情報だよね?もう完全に敵にバレてるけど、これ大丈夫なのかな?首を捻りながらミッション開始です。

 空港内には明らかに怪しいガスマスクの輩がうろついています。なんだか分からないメカも天井に張り付いていますし、犬もいます。恐らく敵なんでしょうが、これから爆発させる空港に何でいるのでしょうか。情報が漏れてしまったから、爆弾を警護しているんでしょうか。どうして計画を変更しないんでしょうか。考えれば考えるほど分からなくなってきました。

 しかしそんなことは些末とばかりに、姐御を乗せたヘリは出発ロビーに突っ込みます。爆発の後、何事もなかったように大地を踏みしめる姐御。きっとアウトフォクシーズのあの連中と同じ種類のヒトですが、セクシーに長い髪に指を通す余裕っぷりに、もう私はベタ惚れです。

 ともあれ空港内を捜査します。空港内ではエレベーターというより貨物リフトですが、操作に問題はありません。そして赤いドアを見つけて爆弾を処理。そのまま空港の外に出ますと、背中にジェットパックを背負った敵軍団が来襲。しかし手近のドラム缶を撃ち炎上させると、敵は次々とそこへ突っ込み、火だるまになります。この軍団、大丈夫でしょうか。烏合の衆という言葉しか浮かびません。

 ジェット軍団を全滅させ、今度は格納庫の中、そしてそこに駐機してあった旅客機の中へ入ります。中ではさっきのジェット軍団ジェットなし(つまりただの軍団)が徒党を組んで襲ってきますが、手榴弾と発砲で何とか対処。これだけ大暴れしているのに、実に丈夫な旅客機だ、と思っていると、赤い敵が登場。倒すと彼奴と胸元から手榴弾が転がり落ち、爆発。旅客機大破。空港警護に来たくせに、旅客機を1機ダメにしてしまいました。

 そのまま逃げるように機外へ脱出。格納庫内の最後の爆弾を処理し、屋上へ向かいます。途中、なんだか良く分からないメカに襲われたり、段ボール中身が実は手榴弾で爆発したり、やっぱり犬が遠吠えしたりと盛り沢山な内容でした。そして屋上に着くと、例の赤スーツが飛行船に乗って待っていました。馬鹿でかいモニターにプロパガンダ映像を流して、やっぱりゲラゲラ笑って去っていきました。敵は相当強大のようです。ともあれステージクリアです。

 

 3面は建設中の高層ビルです。なんでこんなもの爆破したいんでしょう。日照権で揉めているんでしょうか。ともあれ地下搬入口より木箱にもぐって潜入、急に忍び始めましたが、すぐにドンパチ始めたので安心です。徐々に階上に上がっていくと、ここが商業ビルであることが分かります。キレイな装飾、豪華な内装、でも容赦なく繰り広げられる銃撃戦。ドラム缶が引っくり返って火の海になったり、流れ弾が配電盤に当たって停電したりと、このビルの落成式は大幅に遅れることでしょう。

 しかしここにきて敵の攻撃も激しくなり、ショットガン野郎と猛犬混成部隊や壁に取り付けられた自動銃撃装置、そしてまたあのなんだか分からないメカが大量に出現し、うっかり被弾し1ミス。残機ゼロになりリスタートですが、相変わらず攻撃が激しく、また青ドアに入っても回復アイテムをゲット出来ません。体力が半分を切ったところで、鉄骨剥き出しの最上階に到達しますと、仲間のヘリが待っていてくれました。これでクリアか、と思いきや、ヘリが被弾。先程の敵ヘリが登場し、赤スーツの号令のもと、あのジェット軍団が大量に襲ってきました。右から左からの攻撃に成す術もなくミス。ゲームオーバーとなりました。

 

 …うーむ、やはりむつかしいな、タイトーのゲームは。しかし前作よりも確かにアクション性が豊かで楽しいぜ。特にサブウェポンが愉快だ!あと姐御ステキ!ということで、私はこのゲームをやり込むことにしました。そうと決まれば攻略法を練らなければなりません。

 

 さて前作と違ってライフ制なのですが、これが思うように回復出来ません。というのは、回復アイテムはステージ上のオブジェクトを破壊することで出現しますが、しかしその数が少ないのです。青ドアからでも回復アイテムは出現しますが、ルーレットなのでそう簡単に出現しません。そうなると「どれだけ被弾を減らせるか」ということになるのです。それはつまりどれだけ敵を効率よく倒せるか、ということでもあります。

 しかし敵は事実上特定のドアから無限に発生します。仮に一掃しても、またドアからひょっこり「コンニチワ」と出てきます。ですから全滅させてから前進とは行きません。しかし「コンニチワ」までには少しは間がありますから、進行方向の敵を確実に掃除し、それから迅速に前進、また敵が出現したらじっくり1人ずつ倒していく、という全く地味な作戦しかないようです。

 

 果たしてこの作戦は成功、というか実に当たり前の戦略で、実はこのゲーム焦らずじっくり敵を捌き、適切にサブウェポンを使用していけば、結構生き残ることが出来るのです。実際、私が選択した姐御の焼夷弾は思いのほか強力で、敵は焼夷弾の炎に触れると火だるまになりますが、この火だるまに触れた別の敵も火だるまになるのです。まさに負の連鎖。これに気付いた私は、敵が出てくるドアにあらかじめ焼夷弾で炎を用意しておくことで、敵を足止めする作戦を思い付きました。つまり「コンニチワ=火だるま」です。これにより敵との無用な銃撃戦を回避することができ、結果的に体力を温存することが出来るようになりました。

 そしてやり込みの結果、最大の発見に至ります。なんと青ドアのルーレットは目押し可能でした。まさにドリームコルテット。これでサブウェポンはもちろん、回復アイテムも自由に取得することが出来ます。とはいえ、回復アイテムが含まれている青ドアは限られているので(まぁ、目押し可能ですから、そういう調整がされているのは当たり前です)、慎重な行動をするに越したことはない訳で、やっぱりじっくり1人ずつ倒していく戦略がベリーベストとなるわけです。つまりこのゲーム、見た目は派手なアクションに見えますが、実は前作のプレイスタイルをしっかり踏襲した設計になっていたという訳なのです。

 

 そんな訳で、3面終盤、建設中ビル最上階の死闘も、姐御の焼夷弾で難なくクリア。クリア時の一枚絵が「建設中のビル屋上が吹っ飛んでいる」なのが気になりますが、姐御が無事なので私は満足です。さて次の4面はダウンタウンの地下に仕掛けられた爆弾を解除せよ、とのこと。なんか「ダイハード3」みたい。ともあれ、敵小型飛空艇を追って、地下鉄構内にヘリが乗り入れるという大胆な導入の後、ダウンタウンの地下へ侵入です。

 

 …が、ここで紙面が尽きてしまいました。次回に続きます。


読んで頂いてありがとうございます!

↓↓このブログ独自の「いいね!」を導入しました。少しでもこの記事が気に入って頂けたら押して頂けるとうれしいです。各著者が無駄に喜びます(・∀・)イイ!! よろしくお願いしますm(__)m
The following two tabs change content below.

todome

過去のホームページ時代より寄稿させていただいておりましたが、とある作品を完結させぬままに十数年すっかり忘れ、この度親方の号令により、再び参加と相成りました、todomeと申します。 主に小話を寄稿させておりますが、マンガ、ゲームにつきましても、今後ご紹介させていただこうかと思っております。どうぞお付き合いください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました