Eテレ「デザインあ」

TV番組
スポンサーリンク

 ネットの普及により、以前に比べてテレビの視聴時間が減ってきていると言われて久しいですが、確かに私も以前に比べてテレビを見る時間が減りました。特に民放はほとんど見ないと言ってもよく、したがって最近の芸能人や芸人さんが全く分からなくなりました。単なる加齢によるものだ、という意見は受け付けませんが、しかし視聴時間が減った中で、NHKを見る時間は増えました。以前より格段にニュースを見るようになりましたし、世界のドキュメンタリーを見ることも多くなりました。だから加齢によるものだ、という意見は受け付けないって言ってるだろう。

 さてNHKには所謂「総合」と「教育」がありますが、どうもこの教育、つまり「Eテレ」が最近トンガってきていることに今さらながら気付きました。具体的には10年前に放送開始になった「ピタゴラスイッチ」を皮切りに、実験的な、もっと言えば前衛的な番組が増えてきているようです。しかもそれが別にむつかしいことをやっているわけでじゃなく、単純に見て面白いから始末が悪いのです。

 そこで今回はEテレの中から、日常の中のデザインを取り上げた番組「デザインあ」をご紹介させていただきます。ただ放送開始から4年ほど経っていますし、既にネット上で様々な紹介記事を見つけることが出来ますので、正直今さらの感がありましょうが、友人に紹介してもちっとも見ないので、その腹いせとして、敢えてご紹介させてください。

 

 

 「デザインあ」はその名の通り、デザインの何たるかを教えてくれる番組。しかし主に児童向けに作られているので、歌やアニメーションがふんだんに使われていて、小難しいことなく、見ていて非常に楽しい番組です。

 番組はいくつかのミニコーナーが連続する構成で、放送回によって取り上げられるトピックが違います。相当数のトピックがありますので、ここではそのいくつかをご紹介します。

 

 

デザインの観察

 あるテーマについて、どのようなデザインが存在するのかを、3分程で一気に見せていくコーナー。具体的には「椅子」であればどんな形の椅子があるのか、その椅子をどのように座るのか、どのような特徴を持っているのかを次々と見せていき、同じ役割でも時と場合によって様々なデザインが必要になることを直感的に示してくれます。

解散!

 あるモノを徹底的にバラバラにし、どのようなパーツで構成されているかを、ストップモーションアニメで見せてくれるコーナー。例えば「みかん」をバラバラにした場合、皮、筋はもちろん、果肉の袋や、果肉をツブツブにまでバラバラにしてしまう徹底っぷり。全体と部分のギャップを楽しむことが出来ます。

デッサンあ

 明らかにデッサンでは書かなそうな、それでいて明らかに書きにくそうなもの(人力車、トラクター、ボディービルダーなど)を360°の角度から12人で手分けをして(つまり30°毎に視点を変えて)デッサンをするコーナー。参加者は老若男女、素人玄人入り混じってますので、出来にはもちろん差があるのですが、最後に参加者全員の絵を合わせてアニメーションにすると、実に味わい深いものになっています。

やじるしソング

 記号「→」がどのように使われ、どんな意味があるかを、歌とアニメーションで教えてくれるコーナー。王道の使い方から、大人でも気が付かなかった意外な使い方まで、様々な「やじるし」を女性の優しい歌声が、ワルツに乗せて歌い上げます。

デザイン問答

 「こども電話相談室」になぞらえて、少年と老紳士(?)のデザインに関する質問がアニメで繰り広げられるコーナー。「スコップは何故あんな形をしているのか?」「電話機の『5』にある突起はなに?」など、丁々発止のやりとりが繰り広げられます。少年の無礼な言動、老紳士の隠しきれない虚栄心もあり、妙に人間臭いコーナーです。

うごきのデザイン

 日頃当たり前に目に映る情景には、実は人間の動作をうまく制御するための工夫が隠されている…?様々な事物と人間の動作との関連を示すコーナー。例えば「立食パーティーでのテーブルの配置は?」という問題では、私達がよく目にする配置でなかった場合の大混乱を見ることが出来ます。所謂「動線」にもデザインが不可欠であることを気付かされる内容です(あと赤い人)。

 そして最後は各方面で活躍するデザイナーの方達が、デザインのコツを教えてくれる「デザインの人」のコーナー。デザインを練る際の思考法や、柔軟な感性を養うための方法を教えてくれます。

 

 

 この他にもまだまだたくさんのコーナーが用意され、どれも非常に作りこまれた内容になっています。そして何よりも非常にスタイリッシュです。それもそのはず、だってデザインを教える番組のデザインが野暮ったいものだったら何にもなりませんからね。番組で使用される曲も耳に残るものばかりで、CDまで出ちゃいました(そのうち買いたい)。ですからオトナが見ても十分に楽しく、むしろオトナの方が夢中になってしまう内容になっています。番組公式サイトも異様なまでに充実していますので、興味を持たれた方はこちらをご覧ください。

 放送時間は毎週土曜日の7時から。週末の朝早くですが、眠っていた頭を気持ちよく起こしてくれるでしょう。是非ご覧ください(NHKの回し者みたいだ)。


読んで頂いてありがとうございます!

↓↓このブログ独自の「いいね!」を導入しました。少しでもこの記事が気に入って頂けたら押して頂けるとうれしいです。各著者が無駄に喜びます(・∀・)イイ!! よろしくお願いしますm(__)m
The following two tabs change content below.

todome

過去のホームページ時代より寄稿させていただいておりましたが、とある作品を完結させぬままに十数年すっかり忘れ、この度親方の号令により、再び参加と相成りました、todomeと申します。 主に小話を寄稿させておりますが、マンガ、ゲームにつきましても、今後ご紹介させていただこうかと思っております。どうぞお付き合いください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました