いにしえゲーム血風録 一回裏死球乱闘 「ファイナルファイト(MASAMUNE!編)」

いにしえゲーム血風録
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 前回までのあらすじ ファイナルファイトに邂逅するも、屋上遊園地の凶悪な難易度に怯んだが、別のゲームコーナーの上手い高校生のプレイに影響され、「自分も出来るんじゃね?」と調子こいた私は、なんとか4面到達だったのだった。

 

 さて、工場内のザコ(というには結構苛烈な攻撃ではあったが)を片付けると、我らがダンナは意気揚々とエレベーターに乗ります。しかも上に昇っていくではありませんか。おいおい、ダンナどこ行くんだい。とっととこんなアブナイ工場オサラバしようよぅ、と思っているところへ、ザコがワラワラと飛び降りてきました。ほら言わんこっちゃない。

 仕方なくザコを片付けようとすると、エレベーター脇のハシゴを登る不審な人物がいます。なんだあれ、と思う間もなく、なんかこっちに放り投げてきました。そして爆発!燃えるダンナ。そして燃えるザコ。すわ、爆弾か!しかも繰り返し爆弾を投げてきます。慌ててウロウロと逃げようとしますが、そこへザコの容赦ないパンチ。で、爆発。で、燃えるダンナとザコ。ライフゲージはスッカラカンです。そこへ丁度よくステーキが降ってきたので(場所を選ばず食糧が出てくる街、それがメトロシティです)、すぐさま飲み込みライフ回復。とうとうエレベーターは頂上へ到達しました。

 

 いかにも「私軍人です」といった感じの棒を持った男が、不審な残像を出しながら近付いてきます。こいつ、デキる!と思ってる最中に棒で突かれます。どうやら急所に入った様子で、ライフ減少がスゴイ。慌ててパンチで迎撃しようとすると、軽く掴まれて投げ飛ばされます。「オボォバァ!」

 …なんだコイツは!かなりビビった私は思わず距離を取りますと、彼奴は手摺に飛び移り、そのままジャンピング踵落とし。モロにヒットしてダウンします。ヤベェ、マジで殺られる!とレバガチャで復帰しますが、起き上がりを狙われて、棒で一突き!「オボォバァ!」

 どうしたらいい?これ、どうしたらいいんだ?と距離を取りますが、今度は壁を使った高速三角キックが炸裂。なす術もなくヒットし、パニックに陥った私を彼奴は余裕の首投げ。「オボォバァ!」と、ダイナマイト前に連行です。

 

 強ぇ!なんだアレ!?間合いが異常に広いぞ!?しかもどの攻撃も攻撃判定が広い!その上うかつに近付くと投げられてしまう!しかし距離を取ればこちらの攻撃が当たらないし…、ん?そういえば日本刀が転がっていたな。これを使うのかな?

 日本刀ゲット!ライフゲージ下に「MASAMUNE!」の文字!これでも喰らいなはれ!うぉぉぉおぉぉおおぉ!首投げ!「オボォバァ!」

 …ダメか。やっぱりな。何とかしてパンチハメに持っていければ…。そうだ、あの手摺から飛び降りてくるところはどうだろう。滞空時間が長いから、落下地点を見極めれば避けられるはず…!これで行ってみよう!

 踵落としィィ!影をよく見て避ける!そこへパンチハメ発動!「ピシピシ!ピシピシ!ピシピシ!」お、いけるんじゃね?「ピシピシズムッ」あ、ミスった。棒で一突き。吹っ飛ぶダンナ。そして急に高速になるロレント!しかも爆弾を垂れ流しだ!ドカーン!そして手摺に飛び移り、空中から爆弾を垂れ流しだ!ドカーンドカーン!「オボォバァ!」ダイナマイト前に連行です。

 

 …良いところまで行ったな。しかし体力が減ると、あんな動きをするのか。最初からやればいいのに。いやいや、とにかく三角キックにしろ、踵落としにしろ、軸をずらせば避けられることは分かりました。それに棒術や首投げは近付いてきたらジャンプキックで倒し、距離を保てばいいのです。で、先の三角キックとかをしてきたら避けて、パンチハメか掴んで膝蹴りをすれば良いのです。…これってつまり「待ち」だね!?そうさ、積極的に攻撃しなければ、やられることはないのさ!

 ということで、ロレントは基本「待ち」で決定。上手く避けてパンチハメ。でもちょっとでも隙が出来ると棒で突かれることが分かったので、掴んで膝蹴り→投げに決定。その後の高速移動&バラマキは、爆弾がある程度ダンナの位置を追尾することが分かったので、引きつけてバック宙(ノーマルジャンプより遠くへ飛べる)で回避。執念深く本体を追いかけると掴めるので、これを攻撃。以下繰り返し。こうしてめでたくロレントは己の爆風で自決、私は大喜びで工場のガラスを叩き壊したのでした。

 

 さて5面ベイエリア。夜の遊歩道を延々と歩き続け、延々とザコを相手にする、まさに地獄の一丁目。しかも敵に囲まれやすく、これまで以上に敵を片方に集める必要性が高まりました。しかしこの頃には、私はあの高校生のやっていた「バック宙掴み」が出来るようになっていました。ですから、たとえ囲まれて劣勢になっても、ジャンプ一発で離脱し、ついでに敵を掴んで投げつけるという逆転が可能になりました。

 しかし、バック宙の恩恵を差っ引いても、5面は長い。しかも回復アイテムが出にくい。一応決まった地点には原始肉が出現しますが、いや、もう、敵が多い多い。いちいち相手にしていると、普段は気にしない残り時間がモリモリ減り、タイムオーバーでミスという笑えない状況もありました。

 じゃ、どうするか。逃げるのです。先のバック宙で高速で先に進むと、敵が追い付けなくて消えてしまうのです。その分、敵を倒した際の点数は入りませんが、私はハイスコアラーではないので問題ないです。それ逃げろ逃げろ!

 

 しかしそれが通用するのも中間地点である公衆便所まで。ここを越えると夜が明け始め、敵の攻撃が苛烈になります。具体的にはナイフ持った敵がモリモリ出たり、火炎瓶持った敵がモリモリ出たり、とにかくいろんな敵がいっぺんにモリモリ出たりと、まぁ、殺りにくるんですね。特にナイフ軍団は地獄。右からも左からも刺されます。幸い私はダンナを使っているので、こちらも遠慮なく刺しましょう。上手く画面端に追い詰めると、ひっきりなしに「ブシュブシュ」とSEが聞けて愉快です(無邪気な残虐性)

 ともあれ、へとへとになりながら5面ボス「アビゲイル」の登場です。「なんだ、体がデカいだけか」と思いきや、いきなり掴まれて天空へ放り投げられます。そのまま地面に激突。スゴイダメージです。…なんじゃこりゃ、とんでもない攻撃だ。と、今度は「ばぁああぁあぁあ!」と真っ赤になり、こちらに猛ダッシュ、そして剛パンチ。「オボォバァ!」ダイナマイト前に連行です。

 なによアレ!?一発が重すぎるよ!?しかもザコも出てくるからパンチハメもやりにくい!上手く軸をずらして近付いて、掴みから膝蹴りかなぁ。と、何度かトライするも「ばあぁぁあ!」「オボォバァ!」「ばあぁぁあ!」「オボォバァ!」「ばあぁぁあ!」「オボォバァ!」「ばあぁぁあ!」「オボォバァ!」「ばあぁぁあ!」「オボォバァ!」

 …勝てる気がしないな。ザコを掃除してからと思っても、すぐにまた湧いてくるし。…そういえば、ザコは画面左からしか出てこないな。…ということは、画面右端を背にすれば取りあえずバックは取られないな!…しかしここでパンチしてもアビゲイルに掴まれて天空に放り投げられるし。…まてよ、アビゲイルの前のタイヤの中に日本刀があったな。ひょっとして日本刀のリーチの方が長いのでは…?

 「ばぁああぁ!」ザシュ!「ばぁああぁ!」ザシュ!「ばぁああぁ!」ザシュ!「ばぁああぁ!」ザシュ!「ばぁああぁ!」ザシュ!「ばぁああぁ!」ザシュ!

 今度はこれで良いのかよ!まさかの日本刀ハメで勝利です!朝日が眩しいや!

 

 いよいよ6面。なんか小奇麗な街に来たよ。でも目的のビルの前にはドラム缶を並べてマッドギアが待ち伏せです。かなり浮いていますが、多分この街では「ここにボスがいる」ことは公然の秘密なのでしょう。ともあれこれまで習得した技を総動員して先に進みます。

 エレベーターを昇って空中庭園に到着。ザコに混じって火炎瓶野郎がバカスカ来ますが、自分から炎に突っ込んでいきます。この人、どういう役回りなのかなぁ(正解:鉄砲玉)。ともあれ先を急ぎますが、特にトリッキーな構成ではないとはいえ、とにかく敵が多い。いくら倒しても次々と登場してきます。しかも「デブ突進+ナイフ野郎+巨人タックル」という合体技を駆使してくるので、ちょっとでも油断すると殺られます。そしてやっぱり回復アイテムが少ない。時折出現するシャンデリアからカレーが出てきた時は複雑な心境になりましたが、迷わず喰って体力回復。ナイフ野郎からもナイフを奪い、ダンナ八面六臂の大奮闘です。

 しかし空中回廊の途中で最後の山場が来ました。敵オールスターズの襲来です。恐らくこれまで出現した敵が全種類いっぺんに襲い掛かってくるという、免許皆伝最終試験のようなシチュエーションです。とにかく投げて敵を集めようとしますが、次から次へと左右から襲い掛かる敵に対処しきれません。堪らず「オボォバァ!」ダイナマイト前に連行です。

 正直、このポイントは何回やっても殺られました。多分アドリブ込みの、本当に実力を試されるポイントなのでしょう。実際、「最終防衛ライン」と銘打たれる程なのです。そこで私は考えました。幸いキャロットのファイナルファイトは残機が増えやすい。なので、ここはミスもやむなしとしよう!という後ろ向きな方針に決定。したがって、ここまで来るまでにどれだけ残機を温存出来るかが勝負のカギとなり、結果パンチハメを極めることにつながりました。だってパンチハメ強いもん。

 

 ということで、ダンナ一人を人柱に防衛ラインを突破。ついにラスボス「ベルガー」がジェシカと共に登場です。車椅子に乗った彼奴はスゴイスピードで動き回り、唐突にボウガンを放ってきました。全弾被弾し「オボォバァ!」となり、次のダンナでは慎重に縦軸から近付き、掴み、膝蹴りの後、投げ…、いや、ベルガーはダンナの投げモーションからすり抜け、着地するやまたもやボウガン発射、全弾被弾で「オボォバァ!」

 投げ抜けられた!?そんなんアリ?しかしまだ残機は残っています。もう一度縦軸から近付き、今度はパンチハメを試みますが、攻撃がヒットするとベルガーはのけぞり、同時に天井へボウガンが発射され、矢はそのまま落ちてきてダンナに襲い掛かります!怯んだダンナに向かって、またもやボウガン発射の全弾被弾!「オボォバァ!」でダイナマイト前に連行です。

 攻撃方法がない!?投げてダメ、パンチハメもダメとなると、基本膝蹴りしかありません。しかし敵は高速で掴みにくく、油断するとボウガンが襲ってきます。それでも掴みに行くしかありません。再トライです。

 掴み、膝蹴りを全て叩き込み、すぐに離脱。そこへザコがやってきたので応戦していますと、起き上がったベルガーがボウガンを発射!しまった、と思う間もなく、矢は敵を貫き、しかしダンナのパンチで叩き落されました。矢、落とせんの!?これならまだ勝機はあるか?試しにボウガン連射をパンチで迎撃すると、全て叩き落せます。が、そこから少しでも動こうとすると、すぐにボウガン連射を喰らってしまいます。つまり防御は出来るが動けないのです。

 事態はまさに膠着状態。しかし時折ベルガーが不用意に飛び込んでくるので、それはパンチで叩き落し、即座に移動して縦軸を確保。起き上がったところを近付き、膝蹴りを叩き込みます。それでも温存していた残機は減っていき、しかしベルガーの体力もあとわずかで、今度は窓際から動こうとしません。

 この状態になると掴むこともむつかしくなり、仕方なくジャンプキックでチクチクダメージを与えます。そして最後の一発を叩き込むと、ベルガーは窓を突き抜けて落下していきました…!

 

 6面クリア!ついに全面クリアしました!しかもワンコインです(エクステンド設定が相当優遇されているが)!なんにもしなかった市長がジェシカを抱き起し、死ぬ思いをしたダンナとなんにもしなかった忍者はその場を去ります…。そしてエンディング。なんにもしなかった忍者が、最後になんかしてハッピーエンドとなりました。

 

 こうして私のファイナルファイト攻略は終わりました。しかしこのゲーム、非常に「もつ」のですね!ですからその後もプレイをし続け、時には忍者で、時には市長でプレイしました。もちろん2人プレイもしましたが、その時は市長の取り合いでした。そしてキャロットからなくなるまで、最悪一日一回プレイするほどになりましたが、しかし市長だけはどうしても、ワンコインクリアは出来なかったのであります。

 その後、様々なベルトスクロールアクションが登場しましたが、後にも先にも、ファイナルファイトが一番楽しかった気がします。もちろん、他のベルトスクロールアクションも楽しかったですが、しかしファイナルファイトから一番血肉を感じたように思えます。それはゲームのグラフィックもそうですが、何より「パンチハメは疲れる」からだったように思えるのです。

 

 それではまた、二回表でお会いしましょう。


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todome

過去のホームページ時代より寄稿させていただいておりましたが、とある作品を完結させぬままに十数年すっかり忘れ、この度親方の号令により、再び参加と相成りました、todomeと申します。 主に小話を寄稿させておりますが、マンガ、ゲームにつきましても、今後ご紹介させていただこうかと思っております。どうぞお付き合いください。

コメント

  1. galthie より:
    記事お疲れ様でしたぁ。 攻略お疲れ様は当時のtodome氏へですな。 ファイナルファイトといえばスーパーファミコンに移植されたものも有名ですが、ゲーセンのものとは難易度が別物でしたよね。 今回の記事のキーワードは効果音ですね。 確かに印象に残る効果音が多かった気がする。 「バック宙掴み」!ってもしかしたら知らないかも、こんなテクニックもあったんですか。 ワンコインできると長く「もつ」ゲームですよね。 その点でもよかったなぁ。
    • todome より:
       お楽しみいただけましたでしょうか。長くなっちゃっいましたが、それだけ思い入れが深いとご理解ください。  SFC版は一度に出てくる敵の数が少なく、その分攻撃力が高く設定されているようです。アビゲイルは無理な強さだとか。あとパンチハメがしにくいのもむつかしくなっている由縁でしょう。  確かにこのゲームはSEが多彩で、何というか湿り気のあるSEだったように思えます。これは現在のカプコンまで続く特徴に思えます。  ファイナルファイトには他にも「敵誘導」や「ボウガン封印」など、色々な技がありますが、それでもむつかしいという、なかなか懐の深いゲームと言えましょう。  いや、本当に「もつ」ゲームでしたね。店側は嫌だったろうな・・・。
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