お馴染みのフローラン・ダバディさんのブログ。代表通訳時代から、単なる通訳じゃない個性ぶりが好きでした、かなりの多趣味ぶりで私の好きなものともかなりかぶっています。前『ダバディ氏のブログ発見!』で紹介したように、日本でもそんなに知っている人が少ないPCエンジン時代の名作『ファイナルマッチテニス』をブログで絶賛するなど、ただものではないといった感じです(これは個人的にですがw)。
なかでもたまに提案される討論は刺激的で、なにかこちらも参加したくなること多いです。この再放送の時は、ダバディ氏がチャンピンズ・リーグ取材から帰ってきて、みずからの出身地であるフランスについて嘆いている記事などが載っていた時期でした。彼はもともとナショナリズム的なものが好きではなく、コスモポリタン主義者なのです。ダバディ氏自体がおばあさんがイタリア人であったりとさまざまなルーツをもつことから来ているものだと思います。
なので、サッカーでもナショナリズムが出るような代表戦というものは次第に薄れていくのではないかとかつて書いてました。この点については私は反論を持っていて、スポーツの代理戦争的なものが本能の攻撃欲求を満たして平和に貢献している面はあると思うのです。日本を応援することが楽しいし、そういった意地、威信がぶつかり合うことに魅力を感じています。ゆくゆくは国境は薄れていくでしょうが、そういった故郷への思いというのは普遍なのかなぁとも思います。
こういったようになにか討論に参加したくなるダバディさんのブログですが、このときはWOWOWアナウンサーの岩佐さんが、ダバディさんの記事にスポーツ放送のあり方に対して、それは商業主義上仕方のないことだよ。それにとやかく理想論をぶつけるのはちょいと「ナイーブ」なんじゃないかい。といった反論記事を書いたことへのダバディ氏の返信です。この当時はちょうどW杯予選で日本と韓国ともに苦戦していた当時でした。韓国の報道ではモルディブには、「10対0以上の楽勝だろう」とメディアで書かれたり、こういったいきすぎたナショナリズムが嫌いなダバディ氏は、当時メディアへの課題を熱く書いていました。それは日本に対しても同じで、その記事に対する反論トラックバックにさらに意見交換の記事を書いて交流などがされていました。詳しくはダバディ氏の2004年4月のアーカイブをみていただければみれます。
このやりとりをみて私は記事をかいたのですが、
ミヤも参加して、WOWOWがスペインリーグの放映権を獲得したことや、岩佐さんというアナウンサーとしての魅力まで討論が及んで楽しい記事になりました。またダバディさんのブログで感じことがあったら書いてみたいと思います。
今みても楽しいかなぁと思うので、再アップします。以下が当時の記事です。
■ダバディ氏と岩佐アナのやり取りを見て(当時の記事へ飛べます)
岩佐さんの記事「ダバディ―に告ぐ」
ヨーロッパでCLを見て帰ってきたダバディ氏は相変わらず熱い。久々に帰ったヨーロッパをみて、自由自由と強調されていても一向によくならない故郷フランス、ヨーロッパを見て嘆いています。日本的な考えを融和した形がいいのではないかと問題提起しています。日本がそうしたものを本当にもっているのかというのは、日本を出てみないとわからないことでしょうね。ベンゲルも自身の本で、個人主義がいきすぎたヨーロッパと日本を比較して、日本のよさを書いてくれました。
そんな日本びいきなダバディ氏が嘆いているのが、日本のマスメディアについて。この間の五輪予選も相手国の解説全くしない放送形態に疑問符をつけるなどしています。その嘆きに対してWOWOWアナウンサー岩佐さんの100年たっても、スポーツ放送のバラエティ性、視聴率主義は変わらないとおっしゃっています。岩佐さんの意見は長くフジTVでスポーツ放送にたずさわっていた岩佐氏なだけに説得力があります。
しかし、それでも100年ではなく、10年で変わってもらえるように訴え続けたいという反論をしたダバディ氏。スポーツ好きの私としても、変わると信じています。
一時メディアとうまくいかなくなった中田も、そのことをずっとアピールし続けています。メディアに愛想よくしていれば、いい関係築けるでしょう。そんな中でずっと、苦言を呈したり、態度で示し続ける中田には、あきらめよりも少しでも変わってほしいという叫びを感じます。こうした中田など、代表での若者達の考えにダバディ氏が触れたことも、日本を信じてくれている要因なんでしょうね。中田のように自分をもって強く生きるというのは簡単ではありませんが、中田ような若者が日本にいるというのは誇りです。
岩佐氏のいうように100年たっても変わらないのか。それとも日本の若者、文化を信じ続けてくれていいるダバディ氏のような未来を築けるか。
ダバディさんが『私はこの将来の日本に信じて、今ここにいます。』といってくれるような日本に、少しでも近づきたいですね。
岩佐さんのHPへはリンク・フリーではないので、ダバディさんのところから、このやり取り・討論を見てみてください(記事の一番下に載っています)。岩佐さんのHPも以前私のHPの掲示板で紹介したように素晴らしいHPです。
しかし、『ダバディよ、君はMLBについても語るのかい。私は君がおむつをはいている頃から、MLB実況をしているのだよ。』というのは、岩佐さんの強烈なプライドを感じますね^^。
この記事へのコメント
岩佐氏に言いたいのは、「じゃあそのMLB知識を全部吐き出して!!」ってこと(笑)。
HPも見てみたけど、MLBについてはあんまりのってないな〜。
この道何十年ということより、過去の知識を生きた知識に変えるところが見たいんだ。
だから、どんどん語ってほしい。
Posted by セッキー at 2004年04月14日 15:51
そうだね〜。
MLBについては、『長嶋』さんのコラムの中の写真に実況をやってたんだなぁというのしか、載ってなかったようでしたね。
MLBについても、書いてみてほしいですね。
岩佐氏といえば、去年リーガ・エスパニョーラを獲得したときにコラム『リーガ・ゲッツ』という文を書いて、凄い抗議がWOWOWにいったことで話題になりました。
こんなことが起こるくらい岩佐さんの文は多少くせがあるので、MLBの項や、ダバディさんをナイーブといったり、真意がわかりずらい所もありますね^^;
そんな中で放送の裏側がわかるところがおもしろいところです。
Posted by さっとけん at 2004年04月15日 02:31
なんて書いてあったんだろ?
Posted by セッキー at 2004年04月15日 17:56
お久しぶり〜っす!!!
ミヤ10COSTAっす。さて、岩佐アナネタなら色々言えますよ〜〜!!
WOWOWがセリエAやってた頃から知ってるんで!!え〜〜、セッキーが気になっている
リーガ獲得時のHPのコラムはスカパーへの批判や
特にリーガをやっていた倉敷アナや金子さんへの
批判もあったらしいです。ある種ざまーみやがれ的な・・・。
なんせ、WOWOWのHPで社長だか会長だかが、
「リベンジ」と言って、CLを獲られた復讐を明言してたわけですから。
(これは自分が見たわけじゃなく、あの当時ネット上で
もの凄くWOWOW批判が起こっていて、
その時の書き込みを見て知ったんだけど)。
これが引き金でWOWOWのHPの掲示板が誹謗中傷に嵐になり、
結果、掲示板が書き込み中止になるほどでした。
ちなみに抗議の電話も凄かったらしいです。
まぁ、それだけサッカーファンは
スカパーでの倉敷&金子コンビの実況を
好んでいたと言う証でもあるわけですが。
(↑自分もその中の1人です)。
またリーガの放送自体がマニアックに熱烈に支持するファン、
サポーターが多かったリーグおよび番組だったのも
大きな影響がでた要因でしょう。岩佐アナの実況もけして悪くないと思います。
ただ、倉敷アナの方が自分は好きです。それとWOWOWはリーガを
ベッカム目当てで獲ったような所があったので
それには失望したのは事実です。個人的にはWOWOWでCLを、そして各国リーグをスカパーが
放送していくのが良いバランスだったと今では思います。
それは放送枠が限られるWOWOWでは総試合数の少ないCLを、
そして放送枠の豊富なスカパーではよりマニアックなチームも網羅して
放送するのがベストであると思います。そして各国リーグの放送にはよりマニアックな知識に精通し、なおかつ
一年間そのリーグに向き合うことで
より色々な特徴を捉えられているアナウンサーが
担当するのが良いと思うわけです。
それはフリーなアナウンサーがほぼ一年(多いと何年も)
同じリーグを担当するスカパーでなら可能なこととなるわけです。
WOWOWは残念ながらそこまでの特徴を捉えられているとは思えません。また、解説についても大きな差を感じます。
それは、WOWOWは解説を主に元プレイヤーに依頼するのに対し、
スカパーはライターや雑誌編集長などにも依頼しています。
個人的に僕は元プレイヤーよりもライターの方が、
より客観視をできると言うことで、
サッカーの解説には向いていると考えているので
ここでも放送に質の差を感じます。
またライターさんの方がコメントに多彩さを感じるのも
その理由の一つです。さて長くなっちゃたうえに、途中からWOWOW批判的になってしまったけれど、
これがその岩佐アナのコラム事件の背景でございます。Posted by ミヤ10COSTA at 2004年04月16日 17:50
ミヤおひさ〜!フォローの書き込みありがとう!
またリーガ・エスパニョーラのうんちくを教えてくだされ。
気が向いたら、また投稿お待ちしております(^_-)-☆ミヤはWOWOWがセリエAを放送しているときからみているので、
WOWOWのことはよくミヤ10COSTAさんによく聞いていたわけです。
岩佐アナの名調子の実況もミヤのおすすめではじめてしったわけです。岩佐アナの実況の魅力は、やはり豊富な経験からくる実況スタイルでしょうか。自身のコラムでも書いていましたが、去年のCL準決勝ミランvsインテル(初めてセリエの担当をしたのもミラノ・ダービー)という思い出深い試合をゴールのあと民放のように叫ぶのではなく、あえて黙るという演出をしたようです。掲示板でファンから、すぐに指摘がありましたが、すぐに気づくところはさすがファンですね。この試合がアナウンサー人生最後のCLの実況となりました。岩佐さんは年から、最近選手名を間違えるということが多くなり、サッカー実況の引退が近いとおっしゃっています。
そんな岩佐さんがスポーツ・映画・コンサートとあるWOWOWの三本柱のためにリーガをとりましょうと進言したのは事実のようです。それを取れたときにスタッフと喜びをわかち合おうと書いたのが『リーガ・ゲッツ』の文というわけだったのです。このことはテニスの中継で、アメリカにいた岩佐さんは日本のテンションに気づかずに書いてしまったと、自身のコラムで謝罪しています。このあと、1月くらいまったく仕事をせずに、自身を見つめる旅に妻と出かけたともコラムに書いていました。
タイミングが悪くコラムがアップされたために非難は岩佐さんに集中したのでしょうね。しかし、アナウンサー人生が残り少ない岩佐さんに集中攻撃したのは、個人的はやりすぎだと思います。ファンが怒ったのは、WOWOWの放送形態に対してです。これはミヤ10COSTAさんから聞いたことで、私もスカパーの放送から比べてそう思いますが、WOWOWはチャンネルが少ないためにまず放送試合が少ない。自然とレアルとバルサの試合のみの放送になり、本当にリーガが好きな人は納得がいかなかったというわけです。どうせお金をとって放映権をとったなら、ちゃんと放送してくれという意見はもっともです。ベッカムという話題重視に放送をとったと思われることも仕方ないことです。WOWOWはこの非難の結果、試合数を増やすということになりました。
非難するなら、この程度の放送でリーガを取ろうとしたWOWOWという会社に自分の名前を名乗った上で正式な方法で抗議をおこなうべきであり、個人のHPの掲示板に攻撃を加えたりというのはいきすぎです。
最近人質の事件でも感じましたが、一部ネットで人が集まり集中攻撃を加えたりしたり、そういった計画をしようというのを某掲示板等でみますが、とても怖いなと感じています。日本でも、出る杭は打てという嫌な伝統がありますが、最近ネットをみているとそういう日本人の嫌な特性を凄く感じます。人はとくに日本でそうなのじゃないかと感じますが、人の意見に流されやいところがあると思います。一部がそうだ、そこを叩いてしまえといったら、そうだ、やってしまえというようなところ感じるわけです。
こういった点が個性を発揮しずらい日本というか嫌だなと感じる点です。ネットの発達によって、そういった人たちが集まり行動しやすくなっているのが、凄く気になっていることです。なにか途中から、ネットに対する意見になりましたが、なによりチャンネル数の問題もあるので(アナログは1chのみ)、リーグ戦はスカパー(JSS)の方が放送に向いているというミヤ10COSTAさんの意見には賛成ですね〜。
Posted by さっとけん at 2004年04月16日 23:24
え〜〜、この前の書き込みだと
岩佐アナへの批判めいたことしか書いてなかったことに
気が付いたので、岩佐アナの実況の良さも書いときます。岩佐アナの実況の良さは必要以上に叫ばない、
うるさくない実況ってことですね。
この上でさっとけんは去年のCL決勝のコト書いてますが、
自分が岩佐アナの実況に感動したのは、
EURO96のイングランド対スコットランド戦。
後半のガッザ(ガスコイン)のゴールシーンです。
これはガッザが後ろからのパスをDFの頭の上を越すように浮かせて
ドリブル突破して、その落ち際を上手くシュートしてゴールした、
EURO96の中でも1,2を争うビューティフルゴールだったんですが、
このゴールの時、岩佐アナはゴールと一声言ったあと、
しばらく静かに、その華麗なゴールの余韻を残すように
していたのです。
この実況によって自分はあの華麗なゴールの余韻を充分に味わい、
酔いしれることが出来ました。
こういう演出って非常に好感が持てると思うんですが、
なぜ民放には古舘〇知郎マニアばっかり存在するんでしょ?
正直こういう実況のできるアナウンサーを求めています。
特にサッカーではこうあって欲しいモノです。
なので、僕はフジ、TBS、日テレのサッカー中継は
音を消してみています(笑)。
選手名も見てれば分かるので・・・。
ってか、時にアナの方が間違えてたり、
ひどいときはメンバー表すら写さないときもあるので。
(スカパーのフジチャンネルの親善試合放送には
ある意味度肝抜かれました・・・。 試合中一度も
両チームのスターティングメンバー発表しないなんて・・・)そんなわけで、岩佐アナはアナウンサーとしては、
非常に高く評価してます。
ナンバー1は倉敷アナですけど、
ベスト5には入ってます。
サッカー実況引退が近いのは悲しい限りです。Posted by ミヤ10COSTA at 2004年04月17日 14:53
> EURO96のイングランド対スコットランド戦。
> 後半のガッザ(ガスコイン)のゴールシーンです。いやぁ、伝説のブリリアントゴールですなぁ。
ライブでみていたなんてうらやましい(w。民放はあきらめて、本当に好きな人はCSやWOWOWという住みわけに
するしかないのかねぇ。しかし、今年はEuro、アテネ五輪、アジアカップとあって、
スポーツイベントめじろ押しですなぁ。楽しみ!
Posted by さっとけん at 2004年04月18日 05:45
こういった感じでたぶんブログ史上もっともコメント欄がながくなっていると思います。こういった意見交換も楽しいものですね。岩佐さんはもうリタイヤ近いのでしょうが、寂しい限りです。プレミア放送の金子爺といい、キャリアが深いことによる味が出る実況というのはかなり好きですねぇ。
この当時メディアについて書いたのですが、今は少し意見が違うところがあります。それはやっぱり民放をはじめ、視聴率が取れる話題性があるものに偏ってしまうのは、スポンサーがある以上はかわらないのかなぁと思います。
ただ本文でも触れたように中田がスポーツ新聞に対して、仲が悪かったという時期がありましたが、それに対する中田の反論というのは、変わる余地があると思います。突然新聞社の内部移動で、サッカー全然知らない人が今日から担当になりましたと中田のところに来る。それでとんちんかんなことを質問されたり、かかれたりするのは、中田からするとあちらの事情だし、大迷惑なわけです。これは一部の例ですが、こういった売れなくてはいけないから、ある程度記事が偏ったりするというのは仕方ない面もあるけれど、その前提としての体制の整備されていないといった姿は変えていけると思います。ダバディさんがいうのはそういったこともあると思うんですよね。前にダバディさんが解説の方にもっとがんばってもらいたいと書いていたけど、そういったことだって、変えていけると思うし。
WOWOWとスカパーの話では、WOWOWはハーフタイムにインタビューを入れたり、盛り上がるような演出がうまいなぁ、サービス旺盛だなぁと思います。スカパーはハーフタイムに音楽流すだけとか、たとえばFAカップ(今年はフジですが)の放送だったら、ハーフタイムに過去の逸話なんかのVTRを流してくれるとか、そういったことをやってほしいなぁと思います。サッカーセットは結構高いし、有料放送なんだからWOWOWくらいのサービス精神があってもいいかなぁと思っています。
スカパーのいいところはチャンネルが豊富だから時間がゆったりと取れるところですね。かつてやっていたワールドカップジャーナルのように1時間関係者とのトークだけの番組とか。12時間放送とか。こういったのをまたやってほしいなぁ。サッカー試合多いから人手不足もあって、なかなかそこまで手がまわらないんだろうけど、また検討してほしいですね。
と、最後は要望になりましたが、こんな感じでたまにブログ再放送するのも楽しいかなぁと思います。こちらのコーナーもよろしくお願いします。
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