[IT]次世代DVD問題に感じること

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Quoted from:ITmedia 次世代DVDの統一規格に向け、ソニーと東芝が交渉
VHS・ベータ戦争の再現を避けるため、ソニーと東芝はBlu-rayとHD DVDの長所を合わせた新しい統一規格に向けて交渉を進めている。(ロイター)  ソニーと東芝は次世代DVDの規格をめぐる交渉を進めており、早ければ月内にも新たな統一規格を共同開発することで合意する可能性がある。日経新聞のオンライン版が4月21日に報じた。 (以下略)
この報道が本当で話合いがかなり進んでいるならうれしいですね。 現行のHD・DVDレコーダーで普通のユーザーには十分という声をよく耳にします。私は、今のDVDは容量不足に不満があります。今DVDは通常の画質で録画すると2時間が限度です。ビデオの3倍に比べて、DVDは、6時間入れようと思うとかなり画質が落ちてしまい、あまりDVDのありがたみが感じられないものになっています。mpeg2は低ビットレートに弱く、ブロックノイズが目立つようになり、長時間録画には向かない規格なのです。 時間が少なくても、画質と永久保存というメリットを重視する人もいるでしょう。私はどちらかというと、ドラマ全12回などがある程度の画質で一枚に収まってしまうような大容量・長時間録画の方が魅力を感じます。 それには、家にあるスポーツのビデオをなんとかしたいなぁというのも多分に含まれていて、次世代DVDへの大容量で長時間取れるというメディアにはかなり期待していました。 あと、現行にDVDに不満なのが、使えるフォーマットが容量をかなり喰うmpeg2にしか対応していないことです。PCなどでお馴染みのDivXなどのmpeg4の圧縮技術を使えば、ある程度の画質で現行のDVDでも9時間くらい取ることは可能になります。 しかし、mpeg4はDVD規格の後から出てきたもののせいなのか、DVDに採用されることはなく録れる時間が少ないという欠点を持っており、いまだに解決していません。HDレコーダーがその欠点を補ってくれてはいますが、ディスクに保存しようと思うと何枚にもなってしまって、沢山の数のメディアの山でどこにしまおう〜というのはビデオで懲りたという人にはまだ不満があると思います。 現行のDVDでもmpeg4技術の採用や、2層Discの家電への応用などが果たされれば劇的に利便性もあがるのですが、次世代の話ばかりで、DVDの改善の企画はないようなので、どうしても次世代メディアに期待せざるおえません。既存のDVDがあまり時間とれなくても高画質がいいとなればmpeg2、ビデオの3倍の代わりにmpeg4と選択肢が豊富であったならな〜と悔やまれます。 もともとDVDは、再生メディアとして、あとづけで録画機能をつけたような印象があるので、なにか録画に関しては不十分な印象が私にはあります。DVDを抜きにすれば長時間録画可能なHDレコーダーの力でなんかこの問題がうやむやにされているという感がします。DVDメディアは、1枚100前後で買えるようになっているので、録画にmpeg4が対応さえしていれば、本当にみなさんがいうようにDVDレコーダーでしばらくは十分なんですけどね。 新規格策定前につなぎとしてのDVD規格のヴァージョンアップがあると、一番いいんですが。 しかし、その期待の次世代DVDもご存知のように、 ソニー中心に推し進めるBD(ブルーレイ・ディスク)と、東芝中心に推し進めるHD DVDと2分化されてしまっていた状態でした。 BDの方は、多層化が容易なのが長所なようです。最大54GB(ギガバイト:片面2層)の記憶容量を持っていて、さらなる多層化も出来るという感じだったように記憶しています。さらにさっきあげた、最新の高圧縮コーデック技術(MPEG4-AVC、VC-1)も採用しています。 それに比べると、HD DVDは容量の面では、1層で15GB、2層は30GB超の予定と劣りますが、なによりもDVD Forumで策定されたDVDの後継規格というところが互換性、消費者のことを考えていていいと思います。HD DVDの圧縮方式として、MPEG2、MPEG4 H.264、MPEG4とMPEG2のハイブリッド、ウィンドウズメディア9の4種類と多くの圧縮方式をサポートするのも魅力的です。 なかでも、mpeg4の世界標準化することが期待されるMPEG4 H.264のサポートには大きく期待したいですね。 MPEG4 H.264とは、
H.264は、H.264/AVC、MPEG-4 part10やMPEG4 AVCなどと呼ばれている動画コーデックで、MPEG2よりも圧縮率が高く、画質の劣化も少なくDivX/XviDよりも優れていると注目されている。 H.264は、MPEG系圧縮の最新技術で、通信技術の標準化を担うITU -TとISOが共同で標準化を進めている。その特徴は、新しい方式による「データ量の低減」と「ブロックノイズの低減」にある。 データ圧縮率は、MPEG2の2倍以上、MPEG4の1.5倍以上とされ、理論上は現行のDVDディスクの画質を保ちつつ、同じ容量で2倍以上の時間の映像を保存出来るとされている。 映画やコンサートなどの動画コンテンツやブロードバンド上での本格的な高品質動画配信・放送や携帯機器向けのコーデックとして幅広い普及が期待されている。
とかなり期待できる規格だと思います。この規格があれば、容量の少なさはまったく問題にならなくなりますね。さっきあげた、ドラマ12回全部がDVD画質で一枚に収めることもできるようになりそうです。サッカーの試合も5試合くらい1枚にできそうでうれしい。 たしかにBDは技術はすごいですが、消費者にやさしいのは明らかにHD DVDだと思います。 ソニーはDVD技術を共同で作成してきたDVDフォーラムを通すと時間がかかるという理由で、現行のDVDとの互換性無視でかってにBDを開発、発売してきました。 ソニーの技術力・ブランド力はだれもが認めるものですが、ベータビデオでの話しみたいにどうしても自社が独占したいという気持ちが強い企業です。 これだけCD〜DVDとつながってきたあのお馴染みの円盤であれば、互換性があり、さらに製造工程もある程度既存のノウハウが使えるということで製造コストも下げられると、消費者にとってはそちらの方が断然いいんですよね。HD DVDはその路線をとっているメディアです。 家電メーカーのかってな主導権争いで消費者にとっては迷惑以外のなにものでもなかったと思っています。 ハリウッドからも規格統一への嘆願はずっといわれてきていました。ここにきて、上記のようにDVDの統一規格に向け、ソニーと東芝が交渉という報道が流れて、びっくりすると同時にうれしいニュースです。 ITmedia ライフスタイル:ほんとなの?――次世代光ディスク統一規格報道の「真相」 (1/2)という記事によると、両陣営の話合いはかなり前から少しずつながら行われていたようです。 ここにきての報道は、次世代プレーステーションのCELLプロセッサの開発で協力していた間柄というソニーと東芝ということで、出てきたもののようです。この関係性からいえば、話合いは当然のように行われていたということですね。 ハリウッドの圧力も消費者の利便性を考えれば、いい圧力といえるでしょう。今の報道のように両者のいいとこどりのメディアが出来上がればいいと思います。その際には、既存のDVDとの互換性、圧縮技術は充実したものにして欲しいと祈るばかりです。 追記: そういえば、この話は現行のTV放送の話で書いていました。 これからハイヴィジョン放送が主流になったときには、容量はもうちょっと必要なのかもしれませんね・・・。 確かハイヴィジョン放送の質を保って録画するとmpeg2形式2時間で10GBくらい消費するという話だったと思います。今のDVDじゃ映画入らないじゃんって話なんですが、mpeg4の圧縮してどのくらい録れるもんなんでしょうかね〜。 個人的にはDVD画質くらいあれば十分なような気もしますが、これからデジタル地上波放送になってどうなっていくかですよね。 コピーワンスの問題など、ここらへんは色々ややこしいです。 追記2: うん?まさかとは思うけど、録画(エンコード)出来る形式は今までどおりにmpeg2で、MPEG4 H.264や、WMVは再生(デコード)オンリーなんでは?という疑問がふと浮かびました。 そうだとしたら私が書いたことは見当はずれな文になるなぁと心配になり調べてみました。 ITmedia ライフスタイル:東芝が主張する、記録型HD DVDが32Gバイトで十分な理由 (1/2) こちらの記事にちゃんと、MPEG4 H.264のリアルタイム・エンコード・チップ(MPEG4 H.264形式でのリアルタイムでの録画)は開発のめどがあるから採用すると書いてありました。なんでも4つのチップを並列に使うことでハイヴィジョン放送のリアルタイム・エンコードにも対応する予定とのことでした。 これはHD DVDの話ですが、新しい第3の統合規格が策定されても、このよさはきっと継承してもらえると思います。じゃなきゃ、こまる〜^^; 【参考記事】 ■ほんとなの?――次世代光ディスク統一規格報道の「真相」 (1/2)ITmedia ライフスタイルCESリポートasahi.com次世代「プレイステーション」にBD-ROM(ブルーレイディスクROM)規格を採用PlayStation.jpH.264動画ファイルの作成Kenのムービー計画

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galthie

スポーツ全般がとても好きです。もともと好きだった将棋も1年くらい前から本格的に指しています。別の趣味であるコンピュータを含めてみなさんの役にたつ情報を載せていきたいものです。 好きなチーム:アーセナル 将棋棋力(2016年1月現在) 【将棋ウォーズ】3級 【将棋倶楽部24】13級 最高R310(R300あたりをうろちょろ) 【将棋道場】対局数少なく判定出ていません

コメント

  1. ブルー・レイとHD DVD、次世代ディスクの規格が統一する? 次世代ディスクの規格が統一する?–ソニーがコメントを発表 機能の朝のラジオニュースで知ったのですが、ちょっとびっくりなニュースですよね。 BRとHD、両方互換のプレーヤーが発売される可能性は無いという話を聞いていたので、 今回はそれが覆されたことになるわけで
  2. 次世代DVD統一へ ソニー、東芝陣営が「第3の規格」を策定に向けて交渉
  3. Tac Log より:
    次世代DVD規格統一なるか!? 朗報ぢゃ朗報ぢゃ。相も変わらず、この期に及んで、Blu-rayだHD DVDだとエンドユーザーにとっては馬鹿な争いでしかなかった規格争いに決着が付くかも? 両社トップ変更に伴う姿勢変更? にしちゃ成果が早すぎ? とにかくエンドユーザーの利便性に繋がるなら何でも歓迎☆
  4. 「SONY+東芝」 最近話題の“合併”ではありません(笑) ・・が、かなり大きなニュースだと思います!! ソニーが推進する「Blu-ray Disk」と東芝が推進する「HD DVD」。 この2つの次世代DVD新規格を今度、 両社で共同開発(統一)するべく交渉に入ったというニュース。 いかに
  5. Sky's The Limit より:
    次世代DVD、ソニーと東芝が月内にも新たな統一規格開発で合意? このニュースを今朝知ったとき「おっ〜!」と思いましたが、ソースが日経と知って「も…
  6. 次世代DVD、規格統一で合意へ 高画質の映像を長時間録画できる次世代DVDの規格を巡り、「HD−DVD」と「ブルーレイ・ディスク」との異なる互換性のない2つの規格が電機業界が二分している問題が、規格を統一するという方向で最終調整に入り、月内の合意を目指していることが明らかになりました。
  7. 次世代DVD統一交渉 ソニー・東芝が新規格 次世代DVD統一交渉 ソニー・東芝が新規格これでベータVS VHSみたいなことはさけられそうです。よかったなぁ。これで次世代DVDも買い易くなる。どっちがいいか?って悩むひつようないもんね。って、まずは現行のDVDを手に入れないとなぁ
  8. 新しいウォークマンと新しいソニーに触れてみた。 真っ白でコンパクトなフロアで眉間にしわを寄せながら、もうかれこれ20分以上、あるモノをイジクリまわしている。これまた真っ白なテーブルの上に、様々な色の金属の液体を流し込んで満たしたような小さな瓶が無造作に転がっている。外観は舶来のモダンなアトマイザーのよ…
  9. 次世代DVDの規格統一へ ライブドアとフジテレビが合意したことにつられて………なのか? 次世代DVD(デジタル多用途ディスク)の規格を巡って対立していたソニーなどの「ブルーレイディスク(BD)」陣営と、東芝を中心とする「HD(高品位)DVD」陣営が、規格の統一に向けて協議を進めて
  10. 次世代DVDが統一規格する!? 〜ソニーと東芝が交渉 ソニーと東芝が、次世代DVDの規格をめぐる交渉を進めているそうです。 目的は、Blu-rayとHD DVDの長所を合わせた新しい統一規格の共同開発。 ソニーによると、最も良いユーザー環境を提供するために検討しているとのこと。 早ければ月内にも共同開発することで合意する可
  11. 桜日和 より:
    たまには技術者らしい話でも たまには技術者らしいお話でも 次世代DVD規格統一へ 東芝、ソニー陣営が交渉 これはユーザーにとってもうれしい話ですね。ユーザーから見たら、今のDVDはいろんな規格があってワケワカラン状態なのが本音ではないでしょうか? もちろん、私もユーザーの観点から見.
  12. ■デジタルコメント-松下、ブルーレイの製造コストを現行のDVD並みに ・生産コストをDVD並みにすることはうちにも出来ますよ…
  13. SAM より:
    次世代DVD 非常に迷惑な規格ですね。 両方とも、引くに引けないのね、 ホント、おばかさんよね。
  14. ガルティエ より:
    SAMさん、こんばんは。 コメントありがとうございます。 どうしてこういうことになったんですかね〜。 DVDでは世界標準で協力しあっていたんだと思うんですが。。。 この時のポジティブな話は後日交渉がほとんどうまくいってない 事実が報道されましたね。 企業にはこの問題が世界規模でクリエイトをする人たちに またその作品を生活の大きな楽しみにしているという人たちに 多大に影響するということを自覚してもらいたいですね。 個人的にはたんなる企業利益というものを超越している問題だと思います。
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