~ 時は20世紀末。あるゲーセンでの一幕 ~
「よー。」
「おー。早いな。」
「んー、ダルいから抜けてきた。」
「日数足りんのか?」
「そこは計算してる。」
「んー。」
「…あ、珍しい。」
「滑った。」
「このスピードだと、もうダメか。」
「だなー。あー、ほらなー。」
「だなー。カンストか。」
「2時間ちょいだね。」
「もつねー、50円で。」
「まー、下行こか。」
「お前ほんと好きなー、テトリス。」
「あー、結局もつのよ。あ、コーラで。」
「2時間もてばなー。ほい。」
「ありがと。粘るにはテトリスだなー。」
「まー、一回200円で5分とかはなー。」
「そんなんばっかだからな、最近は。」
「格ゲーも早ぇーよなー。」
「対戦で勝つってもなー、限度がなー。」
「場の空気とかなー。」
「相手がキレたりなー。」
「ま、でも、2時間はスゲーわ。」
「んー、要は慣れよ?」
「そんなもんか?」
「そうよ?まずオレ、イメトレしてるし。」
「おー、修行だ。」
「イメトレしとくと、ミスのカバーがしやすいんよ。」
「おー、達人だー。」
「でな、テトリスって、平らな方が良いんよ。」
「ほー。」
「で、出来るだけ平らを維持すると良いんよ。」
「あー、何が来てもなんとかなる、みたいな。」
「そうそう。で、そういうイメトレなのよ。」
「どんなのが来ても、平らにする。」
「そー。組み合わせに慣れるっていうか。」
「どう組み合わせると、こういう形になる、みたいな。」
「そー。そういうイメトレ。」
「なんかカンタンそうだな。」
「バッ、お前分かってないねー。」
「そうなん?」
「結構むつかしいもんよ、コレ。」
「そうなんすか、師匠。」
「誰が師匠か。まぁいいや。例えば、テトリスってさ。」
「んー。」
「7種類ブロックあるだろ?」
「えー、棒だろ、四角だろ、S字だろ、逆S字だろ?」
「んー。」
「T字だろ、L字だろ、あとは逆L字か。」
「すごい、免許やる。」
「やった。で?」
「んー、それで四角作んのよ。そういうイメトレ。」
「カンタンじゃね?」
「そうか?結構出来ねぇぞ?」
「え、棒4つ並べれば四角じゃんか」
「お前天才だな。でもそういうんじゃないのよ。」
「なんか縛りあんの?」
「んー、一回ずつしか使えんの。」
「おー、それでやんのか。」
「どうよ。出来るか?」
「ちょい待って。このゲーセンノートに書いてみる。」
「まぁやってて。オレ、コラムスやる。」
「ホント、落ちモノ好きな。」
ーおわりー
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