Eテレ 「Q」

TV番組
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 さて今回は久しぶりにテレビ番組をご紹介しようと思います。皆さまの嫌な予感の通り、今回もEテレでして、「Q」という子供番組であります。で、どういう番組なのかと申しますと、ここで番組公式ホームページの言葉を借りますれば、

アクティブ・ラーニングに必要な「思考力と対話力」を育むこども向け哲学番組

 …です。あくてぃぶ・らーにんぐ?ナニソレ?20年近く前に学生を終えてしまった私には、ちっともサッパリわからんちんな単語です。ネットで調べてみますと、

学習者が能動的(アクティブ)に学習(ラーニング)に参加する学習法

 …だそうです。 なるほど、センセーから一方的に講義を受けるような授業ではなく、生徒が積極的に発言する学習方法…なのかな?しかし日本の教育は結局試験ありきですので、どのようなお題目を並べた所で暗記中心の詰め込み

 …ゲフンゲフン。メルモちゃんのキャンディーがノドに詰まって、心にもないことを口にしてしまいました。日本の教育バンザイ!(目はうつろ

 それはさておき、アクティブ・ラーニングとは、つまり「自分でものを考える」ことと「言葉にして伝える」ことを重視している訳で、今回紹介する「Q」はその力をモリモリワサワサと育てよう、という番組なのです。そもそもこの番組のサブタイトルからして「Philosophy for children」、「こどものための哲学」というガチな意気込みですし、そこは天才と狂気を内包したEテレですから、これはもう期待しないわけには行かないでしょう(褒めてますよ)

 さて「哲学」という単語には恐ろしくむつかしい思考実験を思い起こさせる効果がありますが(個人の感想です)、しかし案ずるな、案ずるな受験生!(大泉洋風)なにしろEテレと言えば信頼と実績の「人形」と「アニメ」であり、当番組もこの伝統を色濃く受け継いでおり、番組は人形劇とアニメによって進行していきます。再び公式ホームページの言葉を借りますと、

 小学3年生の少年Qくんが、日常の中で抱いた不満や願望に、ぬいぐるみのチッチがなぜそう思ったのかを問いかけ、対話しながら、自分なりの答えを探求していく人形劇です。

 ですから「こどものため」と銘打っているだけあって、とても身近な話題を、とても分かりやすく、とても楽しく解説してくれます。

 まずQくんに不満なことを起き、Qくんの感情が爆発します。そこへぬいぐるみのチッチ(声:ガッツ石松)「時間を止め」、自由に喋ったり動いたりしながら、Qくんの抱く不満とはどういうものなのかを考えていきます。

 この時、チッチはことあるごとに「本当にそうなのかな?」「どうしてそう思うのかな?」とQくんに問いかけます。つまり一見当たり前に思えることも、一旦立ち止まって吟味することを促しているのです。さらに幕間のアニメではテーマを色々な角度から検証しており、様々な解釈が可能であることを匂わせています。

 そしてQくんは「本当の自分の考え」に辿り着き、それにしたがって自分の不満とは何なのかを捉え直すのです。が、そこは小学3年生ですので、少々自分の都合の良い解釈になることもあり、チッチがガッカリして「なんでそうなるの!?」コント55号の伝家の宝刀を披露して終わるのです。

 それではこれまでに取り上げられてきたテーマをいくつかご紹介しましょう。

・カッコイイってどういうこと?

・そもそも自分らしさってなに?

・ふつうってどういうこと?

 …なんでしょう、えらいこと深く追及しております。先日見た回のテーマも「お金で本当に幸せになれる?」という訳知り顔の大人達には耳の痛いお話でしたねぇ…。そう、「こどものため」と言っておきながら、大の大人もこめかみをグリグリしたくなるような難問を考えていく番組なのです。

しかしながら、この番組では明確な答えは示されません。公式ホームページに「自分なりの答えを探求していく 」とあるように、あくまでも自分の答えを見つけることが目的であり、それを互いに話し合って、より問題に対する理解を深めていくことが本番組の狙いなのです、多分。

 ということで、なかなかどころか相当面白い番組です。が、この番組、不定期放送です。放送日時も放送時間も全く未定でして、ホームページで逐一情報をチェックするしか追いかける方法はありません。が、このホームページで過去の放送を見ることが出来ますので、今から最新作に備えることにいたしましょう。

 大人になった今こそ、こどものための哲学を。


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todome

過去のホームページ時代より寄稿させていただいておりましたが、とある作品を完結させぬままに十数年すっかり忘れ、この度親方の号令により、再び参加と相成りました、todomeと申します。 主に小話を寄稿させておりますが、マンガ、ゲームにつきましても、今後ご紹介させていただこうかと思っております。どうぞお付き合いください。

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