今年もあの二人の季節がやってまいりました

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 てなわけで、今年も「ハクメイとミコチ」の新刊、8巻が発売されました。年に一冊しか出ませんので月日の流れを感じざるを得ず、ついつい来し方行く末に思いを馳せてしまいます(ウソ)。さて私もバカではありません。昨年の7巻の時に学習いたしましたので、今回は発売日に真っ直ぐに近所のく○ざ○書店へと突っ走りましたが。

 しかし道中で「ここは地方都市だから一日遅れるのではないか。店内のどこを探しても見当たらず、店員さんに尋ねて『明日です』と、絶望のズンドコに叩き落されるのではないか、いや叩き落されるに決まっている」と、いやに長く慄きましたが、店内に入れば一番目立つ棚の所に山積みであり、「あぁ、く○ざ○書店よ、やはりキミは出来る子だ。」と昨年に引き続き何様な独り言を呟き、返す手で8巻をかっさらい(ちゃんと買いましたよ)、家路に着きました。

 そして新刊を畳の上に置き、その前で正座し、どっかのオカンよろしく片手を頬に当て、首を傾げながら考えました。つまり「これは一年に一回しか出ないのだから、大事に大事に読まなければならない」と己に言い聞かせていたのです。

 しかし三日に分けて食おうと思って買ってきたお菓子(みんな大好き『ポテコ』)をいつも一日で食べきってしまう私です。そんなことは到底無理でして、結局二日で読み終わってしまうという体たらく。しかしここで「あぁ、自分はなんて辛抱の足りない小僧なのだ」と嘆かず、「毎回記事を書いているのだから、いち早く読み終わるのは是即ち義務なり」と切り替えるところは、我ながら頼もしく、一方で「なんて頭の中がお花畑なのだ」と畏怖の念すら感じるのでした(以上、恒例のムダな前置き終わり)。

 

 さて8巻もステキなお話が満載でありますが、今作は特に「粋」ということに焦点を置いたような気がします。粋とは居住まいや振る舞いが美しい、あるいは考え方や生き方にある種の美意識が感じられることを指しますが、今回収録されたお話では人物の立ち振る舞いが実にスマート、というよりは粋を感じさせるものばかりでした。何と言いますか「色気」がプンプンと感じられるのです。

 ハクメイとミコチの酒の飲み方、というか酔っ払いかた、大工組合の会長ナライのお宅の造り、みんな大好き生命研究者センの鋭い一言、野郎共の服選びなどなど、これまで繰り返し語られてきた彼らの人となりが、ほんの一瞬、ほんの一言に凝縮されて読者に示されているのです。

 このような小さな所作で人物を表すというのはいわば歌舞伎の方法論であり、長々としたセリフや大げさなアクションを見せられるよりも、一瞬の「見得」の方がはるかに印象的なのです。平たく言えば「絵になる一瞬」であり、今回はその連続であったと言えるでしょう。

 事実、冒頭の53話「港町の風景」はまさにそのような、というか文字通り「絵になる一瞬」を切り取った内容であり、描きこみおよび迫力には圧倒されるものがあります。が、個人的に今回最も「絵になる一瞬」で「色気」に満ちていたのは、58話の呑戸屋主人のシナトのとある至福のシーンだと思いました。

 正直、このエピソードは長々とした、しかも説明的なセリフが続く内容となっていましたが、その分最後の至福のシーンが際立ったように思えます。この点を作者の樫木先生が計算していたのかは分かりませんが、同好の士であれば間違いなく「ウンウン」と頷ける素晴らしいシーンであり、同時に毎回毎回いちいちカッコイイシナト姐さんの人となりを代弁するシーンであるように思えました。カッコイイキャラを描ける作家さんは沢山いますが、キャラの色気まで描ける方はそうはいません。ホントにホレボレしてしまいました。

 

 そんなわけで今回は読んで楽しい眺めて楽しい素晴らしいお話ばかり、実に深みのある内容でありました。そして今回もミコチさんがステキだったわ…。ホントに黒髪って良いわね…(変態)。キャラの色気を描ける方はそうはいませんが、黒髪を綺麗に描けあと54話のミコチさんの「香ばしい表情」は実に貴重で必見です。

 ただ今回はメシ絵が少なめだったのと、キャラ立ち過ぎ美容師が見当たらなかったのが残念でしたが、あの美容師は前巻で大活躍でしたから、今回は寝てるんでしょう、あの人はそういう人です(それかリモンチェッロを飲んで潰れてる)。

 

 あぁ、また一年待たなければなりません。え?ハルタで連載を読めって?一年に一回、首を長くして待つのも良いものなのですよ。

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todome

過去のホームページ時代より寄稿させていただいておりましたが、とある作品を完結させぬままに十数年すっかり忘れ、この度親方の号令により、再び参加と相成りました、todomeと申します。 主に小話を寄稿させておりますが、マンガ、ゲームにつきましても、今後ご紹介させていただこうかと思っております。どうぞお付き合いください。

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