雪国の詩

くらし
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 わたくし某北国に住んでおりますが、今シーズンはまるで雪が降らず、県内のスキー場においては軒並み青々とした草原が広がるというありえない状況でありましたが、先日いよいよ、というか手加減無用とばかりに降りくさりやがりまして、めでたく湾岸スキーヤー達成と相成りました。

湾岸スキーヤーPV

 

 雪が乏しい冬というのは物心ついてから初めてという気がします。いつもは白銀のクローズドサークル(別に誰も死なないが)なのに、街はいつものアスファルトという光景を目の当たりにしますと、雪国というのは実にドラマチックでドラスティックな(後者は使ってみたかっただけ)地域なのだなぁとちょっと目頭が熱くなりました(ドライアイ)

 てなわけで、今回は雪国とはどういう所なのかを、わたくしの思い出話を軸にお話しようと思います。そうです、今回も実になる話ではないのです。

 

 雪国といえば「寒い」とか「豪雪」とか、とにかく厳しい環境である点が真っ先に思い浮かぶものです。かの有名な哲学者であり漫画家である中川いさみ氏はこんな詩を残しています。

 

 ねんねん坊やは 粘土な坊や ねじってちぎって 手がくさい

 朝になったら 会社はもう ない

 

 …まぁ、この詩は雪国の諸事情とは全く関係はありませんが(書きたかっただけ)、北海道の住宅が残らず二重窓であるように、北国というのは防寒、あるいは暖房設備に有り金全てを突っ込んでいると言っても過言なのです。

 エアコンやストーブはマストであるとして、やはりコタツ外せません。その起源は室町時代にまで遡り、何でも囲炉裏に布団を掛けた代物だったらしく、火災が頻発したことは想像に難くないでしょう。また室町時代と言えば将軍足利義満であり、一休さんのライバルであり、つまりは新右衛門さんの割れアゴということになります。なるほど(なにが?)。

 

 

 さて暖房という点で考えますと、やはりの存在は非常に大きいと思えます。北国には淡麗辛口の日本酒の蔵元が唸るほどあり、そもそもは米所であるが故の米余りを解消するために、酒の製造が始まったと言われているかどうかは分かりませんが、そんなことよりもやはり「飲んだら身体がアツくなる(ちょっとエロい)」という機能に着目したためであるようにしか思えません。

 つまり酒の製造は税金対策でもなんでもなく、厳しい寒さから身を守るための必須不可避の行動であったということです(多分)。しかし更なる北国ロシアでは、昔ウォッカで酔っぱらった豪傑が外で寝てしまって凍死したという事例もありますから、これは痛し痒しというところでしょう。もっともウォッカを燃やして暖を取ったなら、歴史はまた違う側面を見せたのかもしれません。

 

 さて、雪国というからには、当然雪を使った遊びが佃煮にするほど存在します。冒頭のスキーやスケート、あ、私の地元には「スキー正宗」というステキなネーミングの日本酒が存在します。

 疾走するスキーヤーをフィーチャーしたクールなデザインはインパクト抜群ですが、飲んだことはありません。なんでも「地元がスキー発祥の地で、お上が『スキー』という名称を使うことを奨励した」からだとか。くまもんみたいなもんですね(多分ちがう)。

 

 何でしたっけ。あ、スケートやらジャンプやらスケルトンやらがありますが、やはり手軽に楽しめるのは雪合戦でしょう。私も幼少のみぎり、雪が降っては雪合戦を近所の悪童共と興じていましたが、1000を超える合戦の中でもズバ抜けて面白かったのは、学校の校舎を不必要なまでに立体的に活用した「校庭 vs 屋上」でありましょう。

 これは文字通り、雪合戦を校庭と屋上に分かれて行うというもので、まさかとお思いでしょうがその通り、校庭チームは屋上に雪玉を投げあげ、屋上チームは校庭に向かって雪玉を投げ落とすのです。

 一見屋上チームが圧倒的有利、圧倒的閃き悪魔的奇手のように思えますが、実際その通りです。しかし私は運良く屋上チームに所属していましたから、そんなのは知りません。ただ屋上から校庭にいるターゲットを撃ち抜くのは、投げてから着弾までのタイムラグが異様に長いためにむつかしく、思ったほど圧勝ではなかったと言えます。

 取りあえず覚えているのは、

・直径1mくらいの雪玉を校庭に投げ落とした

・校庭チームの雪玉の多数が2階、3階の窓ガラスを叩き割った

・以後、冬の間は屋上は立ち入り禁止になった

 ことくらいで、今思うとよく怪我人が出なかったものだと思います(牧歌的)。

 

 しかし雪と聞いて最も心に残っているのは、学校からの帰り道であります。除雪車や周辺住民の方が積み上げた雪山が道路の両端に無数に存在し、私は帰路、それら全てを踏破することを何よりの楽しみとしていました。

 遊具として積み上げられているわけではありませんので、雪山はあたかもマッターホルンやK2の如き険しさを呈しています(もっとも標高80cm)。また無造作に積み上げられているために、所々は脆く、一歩間違えば股下まで埋まってしまう危険性もはらんでいます。これが何を意味するかと言えば「パンツビッチョビチョ」であり、見つかればオカンにきつく叱られることは火を見るよりも明らかでありますが、男には越えねばならぬ山があるのです(まさに文字通り)。

 一番楽しいのはやはり「雪が積もった初日」であり、全ての山が未踏破ですからルートも不明、細心の注意を払わねばならず、その道中のスリルと踏破成功の達成感は、時を超えてかの「山登りゲーム」で再体験することになりますが、これは別のお話です。

 

 このように、初日が「デッドオアアライブ」であるのに対し、二日目、三日目となると、既にルートは判明しているので単なるレクリエーションに成り下がります。成り下がりますが、今度は自ら難易度を上げようと考え始めます。そうです、雪を足すのです。

 これにより登り飽きた雪山は再びキリマンジャロへと変貌し、血沸き肉踊る冒険が再び始まるのです(この「道端雪山登山」についてはとりのなん子氏の「とりぱん」に詳しいが、何巻かは忘れた)

 

 この他にも雪国には様々な楽しみがあります。え~、今すぐには思い付きませんが、まぁ、あるんですよ、うん。皆様も雪国にお越しの際は、是非スキー正宗を飲み、雪山に埋没し、屋上に向かって雪玉を投げてみてくださいね。

 

 以上、唐突に終わり

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todome

過去のホームページ時代より寄稿させていただいておりましたが、とある作品を完結させぬままに十数年すっかり忘れ、この度親方の号令により、再び参加と相成りました、todomeと申します。 主に小話を寄稿させておりますが、マンガ、ゲームにつきましても、今後ご紹介させていただこうかと思っております。どうぞお付き合いください。

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