いにしえゲーム血風録 四回裏 「R-TYPE(ビット編)」

いにしえゲーム血風録
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 さて、そもそも「R-TYPE」は私の長兄が大ファンであったため、話だけは聞いていました。独自のシステム、美しいグラフィック、そして難易度。面白そうな内容でした。しかし私がゲーセン小僧として地元を遊びまわっていたのが1990年前半。対してR-TYPEがリリースされたのは1987年でしたから、ゲーセンには既にその姿はありませんでした。が、その続編「R-TYPEⅡ」はごく稀に稼働しておりました。

 しかしそのデモ画面を見ただけで、我ら中坊軍団は尻込みしてしまいました。暗い色調でメタリックなグラフィックは非常に目を引いたのですが、しかしデモプレイの様子が「水中から高速で飛び出てくる敵」とか「巨大戦艦から雨あられと降り注ぐミサイル」など、どう見ても「クソむつかしい」ように見えたのです。果たして、意を決してコインを入れた仲間は、2面であえなく全滅してしまう始末でしたから、当然私なんぞは近付きもしなかったのです。

 

 さて時は流れて世紀末。PSではレトロゲームの復刻ラッシュに沸いていました。例えば「ナムコミュージアム」や「コナミMSXコレクション」など、往年の名作達がセットとなって、しかもお手軽な手段で楽しめるようになっていました。そんな中、R-TYPEもⅠとⅡ、それに設定資料集がセットになった「R-TYPES」として発売されました。

 これに真っ先に飛びついたのは、もちろん我が長兄であり、「懐かしいなぁ」とか「ここ、むつかしかったなぁ」と感慨に耽りながら楽しんでいました。が、結局クリアすることなく、放置してしまいました。

 その様子を横で見ていたのが、誰であろう、大学生になり帰省していた私です。私はこの時初めてR-TYPEのプレイ画面を見ることになったのですが、大層衝撃を受けたことを覚えています。メカニックなグラフィックはもちろんですが、何よりグロテスクな生物の描写が素晴らしかったのです。そしてフォースを使った高いゲーム性には驚きしかありませんでした。そうか、話には聞いていたが、こういうシューティングだったのか、と聞くと見るとは大違いを実感しつつ、長兄が放置したのを良いことに、じっくりプレイすることになったのです。

 

 まずは説明書を熟読し、システムを頭に叩き込みます。フォースって便利だなぁ。でもこれを使いこなすことが前提の難易度なんだろうな、と中坊の時よりは進歩しています。ともあれルールは分かったので早速スタートです。

 1面は敵の攻撃も激しくなく、中盤に回転する地形があるくらいで、それほどの難易度ではありません。ていうか、長兄のプレイを横で見ていたので平気です。そのままボスと対面。長兄はフォースをボスの弱点である腹部に打ち込んでいたので、まんま動きをトレースし、あっさりクリアです。

 続いて2面は肉塊の壁が上下にあり、そこから敵が這い出してきます。ですから上下の壁近くにいると危険である、ということを長兄のプレイで学んでいた私は、難なくパスしていき、ボスも「フォースを装着して弱点に張り付くと安全地帯」という長兄のプレイを参考にして、これもクリア。

 さて3面。緑色の巨大戦艦が迫ってきます。1画面に収まりきらない大きさで、これをぐるりと半周する感じでステージは進んでいきます。ここでも貴重な先人の知恵を借り、対空レーザーを有効に使って戦艦を撃沈します。他人の褌で相撲を取るとはこのことですね。

 

 …と、ここまでは良いんです。問題はここ、4面から。何故って、長兄は4面の中盤でゲームオーバーになったから。いよいよ自力で攻略しなければなりません。長兄のプレイをなぞったとはいえ、ここまででフォース着脱のコツは掴んでいますから、まぁ、なるようにしかならないでしょう。さぁ、続行だ!

 

 4面は緑色の小さな胞子に埋め尽くされたステージで、敵の一部が胞子をまき散らしながら走り回ります。この胞子、ショットで簡単に破壊出来るので、私は調子に乗ってガンガン破壊します。すると突然画面上方から敵が走り降りてきて、しかも尻から胞子を出していくではありませんか。突然出来た壁に焦った私は、何故かフォースを射出。フォースは壁を突き破って道を作ってくれましたが、しかし直後に背後から敵が出現し、敢えなく被弾しました。

 画面が暗転して、少し前に戻され、裸一貫で再スタートです。出ました、この時代のシューティング恒例の「戻り復活」です。この頃のシューティングは、この「裸一貫の状態から如何にして立て直すか」というテイストが非常に強いのです。ぶっちゃけ、上手くパターン化出来るか、という話なのですが、それはつまり「反復練習」ということになります。…ゲーセンだったら、いくら金があっても足りないぜ!

 てなわけで、早速復活パターンを構築する私。しかしこれまで「復活パターンを構築する」なんて事はやったことがないので(それまでプレイしたシューティングは何故かどれも「その場復活」だった)、どう手を付けていいかわかりません。結果、闇雲に動いて敵に激突、あるいは被弾。結局、ちょっと進んでまた戻る、の繰り返しとなってしまいます。

 

 …ここで一旦ポーズを掛けましょう。出たとこ勝負でテキトーに対応してもどうにもならん。やはり敵の出現パターンを覚えることが基本なのです(当たり前)。ですから、私は敵がどのように出現し、どのような攻撃をするのかを覚え始めました。が、なにしろパターン構築など初めてでしたから、「ここで上から敵が来て、次に後ろから敵が…、来ない!?あ、前からだったか!?」と覚え間違えることもしばしば。それでもゲームとはこれ鍛錬です。次第にパターンを覚え始め、やがてそれに対応したフォースの操り方を探り始めることが出来ました。

 つまり敵が前から出現する時はあらかじめ前に、後ろから出てくる時はあらかじめ後ろにフォースを装着するようにします。そして出現、即破壊を心掛けますと、効率良く敵を倒すことが出来ます。これを何回も繰り返し、体に染み込ませますとほぼ自動的に対処できるようになり、初見の場所でも即座に適切なフォース脱着を行えるようになりました。

 そして胞子が実は敵弾を防ぐ効果があることに気が付くと、敢えて胞子を破壊せず、壁として利用出来るようなコース取りが出来るようになりました。おかげで胞子が邪魔で敵がこちらを攻撃することが出来ません。そのまま無事にボスを破壊し、めでたく(というか自力で)4面をクリアすることが出来ました。

 

 それにしても4面を攻略する上で学習したことは大きかったです。つまりこれまで遊んだシューティングは基本的に出現した敵を全て破壊してきましたが、しかしR-TYPEに関しては「必要な敵のみを倒す」という選択、つまり戦略を練ることが非常に重要だったのです。このことに気が付いた私は、既にクリアした1~3面もこの視点で攻略を練り直し、より安全なルートを構築することが出来ました。これこそ「パターン構築」であったわけなのです。

 

 さて続いて蛇型バイドがうごめく5面へ。しかしこの蛇型バイドが曲者で、胴体を破壊してもそのまま動き続け、かと言って頭を破壊すると胴体が四方八方へ飛び散る、しかも固いという難敵で、道中無数に、上下左右から出現してきます。これがどういうことになるかというと、いたずらに目の前の蛇型バイドの頭部を破壊すると、四散した胴体によって動きが制限され、逃げ道がないところへ別の蛇型バイドに追い詰められる、という事態に陥ってしまうのです。しかも小型の敵がチョコマカと動き、しかも自機を狙った高速弾を放ってきます。

 その上、道中に出現するクリスタルアイテムは青か黄ばかりで、高威力の対空レーザーが出現しません。ですからミスをしてしまうとフォースは盾の役割しか出来ず、かと言って分離してバルカンを撃てば、いたずらに蛇型バイドの頭部を破壊して大変な目に遭います。ここで力を発揮するのが溜め撃ちである波動砲なのですが、しかし連射が出来ません。

 つまり、これまで以上に「倒すべき敵の選定」が必要になってくる訳です。どの敵を逃がし、どの敵を波動砲で仕留めるか。その組み合わせは無数にあり、最早パズルの世界です。それでも少しずつパターンを構築していきます。「この蛇型バイドは逃がし、ここの小型ザコはフォースでしっかり防ぎ…。」

 しかし中盤でレーザーを放ってくる敵が大量に出てきました。このレーザーはフォースで防ぐことが出来ません。破壊しようにもコイツもなかなか固く、どうにも対応しきれません。すぐに押されてしまい、レーザーに貫かれてしまいます。では上下にある空間に逃げ込もうとすれば、同時に出現する小型ザコの突撃を喰らうのです。しかもここでやられて戻り復活すると、なんとクリスタルアイテムが出現しないのでした。

 こうなると、4面から対空レーザーを持ってくるしかありません。そして蛇型バイドをパターン化し、あのレーザー野郎を破壊するしかなさそうです。しかしレーザー野郎に到達する前に、どうしても蛇型バイドにやられてしまいます。そして裸一貫でやり直しです。どうにも事態が好転する兆しが見えません。

 

 ここでとうとう、私の心が折れてしまいました。一旦電源を落とし、側に転がっていたゲーム雑誌の最新号を眺めます。すると、そこには意外なことが記されていたのでした。

 

 ということで、続きます。


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todome

過去のホームページ時代より寄稿させていただいておりましたが、とある作品を完結させぬままに十数年すっかり忘れ、この度親方の号令により、再び参加と相成りました、todomeと申します。 主に小話を寄稿させておりますが、マンガ、ゲームにつきましても、今後ご紹介させていただこうかと思っております。どうぞお付き合いください。

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