今回ご紹介しますのは久々のタイトーより「ハレーズコメット」です。ハレーズコメット、そうです、かのハレー彗星をモチーフにしたゲームでして、実際発表は1986年(ハレー彗星最接近の年)と実にタイムリーで商魂逞しい作品であります。それではストーリーを紹介しましょう。
「ハレー彗星が大接近!何故か戦闘機も攻撃してきたぜ!さては敵だな!?よし、彗星を破壊しに行くぜ!だったのだった!」
と、まあ、ストーリーはよく分かんないんですが(面の最初に『彗星から地球を救え!』としか言われない)、ゲーム全体の流れからこんなもんじゃないかと推測しました。要は地球にハレー彗星が接近、衝突しそうなので何とかしよう、という「アルマゲドン」で「メテオ」なゲームなのであります。それではシステム紹介です。
ゲームは縦シューティングで、レバーで8方向移動、ボタン1でショット、ボタン2でボムを使用します。道中の小惑星や彗星内部のアイテムボックスを破壊すると以下のパワーアップアイテムが出現します。
レーザー(棒型パーツ):メインショットが強化される。
ダブルビーム(山型パーツ大):二連装のビームを撃つ事が出来る。
スーパーボール(丸型パーツ):1時と11時方向へ丸型ショットを撃つ事が出来る。
エンジン(エンジン型パーツ):移動スピードがアップする。
ボム(山型パーツ小):緊急回避用ボムを装備出来る。被弾すると消滅する。ボムは使用すると少し前の場面に戻ることが出来るという、いわば緊急回避であり、敵にダメージを与える事は出来ない。ゲーム開始時には装備していないので、道中で取得しなければならない。
以上がパワーアップパーツです。武器アイテムは続けて取ることでパワーアップし、ボムは最大6個までストック出来ます。またこれらの他に丸型のスペシャルアイテムがあり、色によって効果が違い、武器が最強になる(橙)、ボムがフルストックになる(緑)、前方にバリアが付く(青)があります。
ステージは3つのエリアで構成されています。エリア1は「宇宙空間」で彗星から吐き出される敵戦闘機や小彗星、あとは何だかよく分からないマシンを迎撃します。エリア最後に中型戦闘機が登場しますので、これを破壊すればエリア1はクリアです。
エリア2は「彗星表面へ接近」です。敵中型機を破壊した地点から更に前進します。敵の攻撃も激しくなりますし、何だかよく分からないマシンも続々登場しますので、確実に避け、また確実に撃墜しなければなりません。そして遂に彗星表面に到達しますとあっちこっちから砲撃してきますので、これを破壊してください。見事破壊しますと彗星表面が爆発し、エリア2はクリアとなります。
エリア3は「彗星内部」です。破壊した彗星表面より侵入しますと、驚いたことに内部は機械要塞となっています。敵の激しい攻撃に加え、防衛トラップも待ち構えています。もちろん何だかよく分からないマシンも健在です。そして彗星最深部に到達すると巨大なコアが登場します。コアは多方向から攻撃を仕掛けてきますので、問答無用で破壊してください。首尾よく破壊すれば彗星も崩壊、地球は守られ、おひたしおひたしめでたしめでたしとなります。
しかし彗星軍団は滅んではいなかった!という訳で、侵略者のターゲットは地球から金星へと変更されます。金星が破壊されて困ることはあまり思い付きませんが、太陽系の引力バランスが崩れる気もするので、プレイヤーは金星防衛の為、旅立つことになります。そして金星を守り切ると今度は水星、太陽、冥王星…と割と彗星軍団はしつこいですが、順次防衛していくことになるのです。
さてこのゲームには「惑星破壊率」という独自のパラメータが存在し(画面右端に表示)、敵や破壊可能なオブジェクト、さらには飛んでくる小さめの彗星などを撃ち逃してしまうと、それらが惑星に衝突したと判定され、惑星破壊率が上昇します。これが100%になると惑星は壊滅、残機が残っていても問答無用でゲームオーバーとなってしまいます。ですから無闇に敵から逃げることは出来ません。
また彗星はジリジリと接近してきます。ですから緊急回避ボムを使って逃げてばかりいたり、中ボスなどの破壊に時間を取られたりすると、終いには惑星に衝突していまい、この場合もゲームオーバーになりますので、出来る限り敵を撃ち漏らず、かつ迅速な対応が求められるという、非常にアグレッシヴな戦闘スタイルが求められるのです。
とはいえ、実際このゲーム、なかなかの難易度です。引っ切り無しに敵が飛来して、結構な量の弾をばら撒いていきます。しかし先の「惑星破壊率ルール」があるため、避けにばかり徹することも出来ず、敵弾をくぐって迎撃する場面が連続します。またボムが被弾するという仕様のため、ボムも考慮しての弾避けはなかなか難易度が高く、いっそピンチじゃなくても使った方がいいんじゃないか、とすら思ったこともあります。それくらいこのゲームの敵攻撃は苛烈ですから、見切りとキアイで乗り切りましょう。
さてこのゲーム、グラフィックが割と簡素ですが、妙にキャッチーです。それはキャラクターのほとんどに蛍光カラーが採用されているからかもしれませんが、スコアの字体といい、自キャラ敵キャラのデザインといい、どこか一昔前のSF映画のような趣を感じられます。ですから小さい頃におもちゃの飛行機を持って「ヒューン!ビビー!ボゥオーン!」とやったみたいな「素朴なSFごっこ遊び」を体験出来るからかもしれません。
実際、BGMも宇宙空間では勇ましく、しかしどこか牧歌的な曲調ですし、彗星内部では不安を煽るような、しかしどこかSF特撮映画的な曲調で、上手い具合に簡素なグラフィックと上手く溶け合っています。
そんな訳でこのゲームは20世紀の古き良きSFを上手く表現出来ている作品だと思います。現在ではPS2に移植されていますので、是非このほのぼのSF(事態は相当深刻ですが)を味わっていただきたいと思います。
さて、中坊の私は地球を救うことが出来たのでしょうか?十五回裏に続きます。
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