皆さん毎日必ずお世話になっているトイレですが、いわゆる便器のトップメーカーと言えばTOTOであります。今回はこのTOTOの社名の由来についてお話させていただこうと思います。
TOTOと言えば、一時期話題になった都市伝説「INAXとTOTOの確執」なんてのもありましたが(「INAX、TOTO」を逆から読むと「OTOT × ANI(弟vs兄)となり、確執があるという都市伝説。もちろん事実ではない)、今回お話するのはそれとは関係なく、私が深く信頼している人物から聞いた話であります。
ご存知の通り、TOTOの正式社名は「東洋陶器」と言い、創業は1904年となかなかの老舗なのですが、1969年、時代の流れに合わせ、もっと親しみやすい社名にしようとの案が持ち上がったそうです。最初は単純に略して「東陶」という社名が考案されたのですが、もっと捻りのあるものが良いという流れになりました。そこで社員全員から案を募集したそうです。
大半は「『東洋陶器』のままで良い」というものでしたが、世の中には物好きは必ずいるものです。奇特にも判じ物(今で言うナゾナゾ)を潜ませ、その上1960年代、トイレがまだ「便所」という名称で呼ばれるのが一般的だった頃に、「トイレ」というハイカラな名称を世の中に浸透させようと目論んだ輩がいたのです。その方の名前までは分かりませんでしたが、仮にA氏としましょう、その方の考えた社名こそが「TOTO」だったと言うのです。
この「TOTO」という社名にどのような謎が隠されているのでしょう。それは日本古来より存在した言葉遊び、「語呂合わせ」でした。
まず「トイレ」という単語を数字で語呂合わせするのです。すると
「10(ト)、1(イ)、0(レ)」
という3つの数字が導き出されるのです。これらの数字をくっつけてみますと
「1010」
という4ケタの数字になります。これをさらに語呂合わせで読ませるのです。すなわち
「10(トオ)、10(トオ)」
というわけです。これをやはりハイカラにするためにローマ字に変換して、めでたく「TOTO」が浮かび上がる、という仕掛けなのです。
さて蓋を開けてみれば、社名の略称もこの暗号も、どちらも「とうとう」と読むことになります。これは天の配剤と取ったかどうかは分かりませんが、結果的にこのA氏の考えた社名「TOTO」が採用される運びとなったということです。
しかしながら、謎は解けた瞬間にその役目を終えるものです。ですから「TOTO」の由来は長らく極秘中の極秘として扱われていたそうです。ところが、世の中の人が一向に「トイレ → TOTO」の暗号に気が付かず、結局20世紀中には気付かれることがなく、それどころか「TOTOの由来は『東洋陶器』の略称だ」という1面だけが注目されてしまいました。
せっかくの意趣もこれでは台無しです。そこで21世紀に入ってから、「TOTO」は大きな取り引きがある時には、必ず自社の名前の由来から説明するそうです。そして取引相手の会社は「あぁ、なるほど」と感心し、しかし「TOTO」側は「内緒ですよ」と念を押すので、何だか秘密を共有している感じとなり、結果として交渉の潤滑剤となるわけです。
さて、今回もそういう筋から聞いた話です。しかし秘密ですから長らくいかなるメディアにも公開しませんでした。しかし昨年末、「TOTO」のホームページが更新され、大体的に謎が公開され、もはや周知の事実となりましたので、今回お話させていただきました。
とはいえ、まだまだ知らない方も大勢おられると思いますので、お酒の席やデートの会話のタネにいかがでしょうか。
…もちろん、ウソですよ。
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