いにしえゲーム血風録 十七回裏代打の代打 「ドルアーガの塔(エクスカリバー編)」

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 これまでの歴史:20世紀最大の無茶ゲー「ドルアーガの塔」をプレイするも、小学生には到底クリア出来るわけもなく、深い諦念と共に一気に時は流れる。結局、ボンクラは例の如く「ナムコミュージアム」で「ドルアーガの塔」と再会し、付録のアンチョコ(死語)もあり、「これで簡単にクリアだぜ!」と意気込むも、実はゲームとしてはフツーにむつかしく、それでもバカはバカなりに足掻いてクリアする。いよいよ裏面へのヒントが示される!俺達の戦いは、まだ始まったばかりだ!(完)(←ウソ)

 

 

 さて、ドルアーガの塔の展示ブースに戻ってまいりました。表面(つまりフツーのAC版)をクリアすると、「遊び方」のスクリーンに何やらメッセージが出るはずで、現に今クリアしてきたので、早速見てみましょう。なになに…。

 

 ミュージアム内で『L1+R1を押したまま上右下左』を3回入力すると、ゴールドマトックが手に入ります。これでどこかの壁を壊せば、新たな世界への入り口が開かれるでしょう。

 

 …まさかの宝箱出現条件!ていうかコレ、AC版のゴールドマトックと同じ方法じゃねぇか。ナムコ、遊んでるなぁ(尊敬)。とにかく早速コマンドを入力してみましょう。すると宝箱を取った時のSEが鳴り、画面左下にゴールドマトックが示されます。

 おぉ、手に入った。さて、どこの壁を壊せば良いのかしら。ゴールドマトックは255回壁を壊せるから、そこら辺の壁を手当たり次第にブッ壊せば…。いやいや、他のゲームのブースに裏面が隠してあるのか考えにくいですから、やっぱりココ、ドルアーガの塔のブースよね。…そういえばこのブース、入り口正面に何も展示していない壁がありました。…アレだな。

 その壁の前に立ちますと、右下でコンシェルジュを務めているパックマンが何かに気が付いたように「!」を出しました。やっぱりここか!ボタンを押すと、目の前の壁がブッ壊れ、光が溢れ出します…。

 

 そこではギルとドルアーガがタイマン勝負をしています。ドルアーガの魔法!それを防ぐギル!なかなか勝負がつきません。そこへ天上からブルークリスタルロッドとルビーメイスが降りてきて、女神イシターの加護が溢れ出します!怯むドルアーガ!そこへギルの兜割り!ドルアーガが討ち取られました!

 …おぉ~、って、いやいや、ポリゴンによる寸劇はカッコイイですが、肝心の筐体はどこにあるのよ。と、横を見てみると、申し訳なさげに鎮座している筐体を発見。お前が主役なのにな…と、ちょっと遠い目をしつつ、早速席についてプレイ開始です。

 

 タイトル画面は色違いになっており、見るからに裏面です。…FC版も色違いだったなぁ。それはさておき、いよいよ付録の裏面、謎の絵文字の登場です。

 「ITEM LIST」とありますから、まぁ宝箱出現方法には違いないでしょうが、絵文字には三角形や逆三角形に点が記してあるものなどがあり、パッと見ではちっともさっぱり分かりません。が、リストの一番下に翻訳らしきものが書いてあります。曰く、

 

「三角:Slime」「逆三角に点:Kill」「動物:Quox」「半円:Door」

「標識:Key」「米印:Negative」「三角に丸:Magician」「シャープ:Open Door」

 

 …の8つの絵文字の翻訳が示されています(変換では出てこないので、文字で失礼します)。で、1階の絵文字は、

 

「三角、逆三角に点、下矢印」

 

 …でした。三角でスライム、逆三角でKill、すなわち倒すことですから、恐らくスライムを倒せば良いのでしょう。しかし最後の下矢印(↓)は何なのだ?とにかく1階をプレイしてみましょう。

 

 1階は表面と同じくグリーンスライムがいますが、やたら数が多いように思えます。しかしそれ以外は特に変わったところは見られません。取りあえず近くのスライムを倒します。…もちろん、スタート地点には宝箱が出現せず(宝箱は各フロアのスタート地点に出現するのです)、何も起こりません。何か「下」に関連することをしなければならないようです。

 続いて「スライムを倒してから下に向かって歩く」をやってみますが、やはり宝箱は出現しません。ではギルを下向きにスライムを倒してみると、今度はスタート地点に宝箱が出現しました!やった!これが正解なのか!結構面倒くさいぞ!?

 ともあれ、宝箱を取ってみると、中身はカッパーマトック(壁を1回壊せる)でした。ふむふむ、出現するアイテムは表面と同じようだな。これで表面と違ったら、要らないアイテム(例:ポーションオブエナジードレイン:ギルの体力が減る)とかまで探すところだったわい。ヤレヤレ。

 

 さて2階です。この階の絵文字は、

 

「斜線入り三角、逆三角に点、(三角、逆三角に点、米印)」

 

 …です。急に長くなりましたが、なんだ「斜線入り三角」って。…確か表面の2階の宝箱の出し方は「ブラックスライムを2匹倒す」でしたから、この「斜線入り三角」はブラックスライムのことでしょう、多分。したがって「斜線入り三角、逆三角に点」は「ブラックスライムを倒す」ということでしょう、多分。

 しかし後半のカッコの中身はどうでしょう。「三角、逆三角に点、米印」ですから、「スライム、倒す」で、米印は翻訳によれば「Negative」ですから…、なんだ「Negative」って?私は英語が2ですので、今ひとつピンと来ません。辞書で「Negative」を引いてみますと、

「Negative」… 消極的な、反対の

 …消極的にスライムを倒す?攻めの姿勢ではいけないのか?つまり剣を出して突っ込むのではなく、剣を出したままボーッと突っ立っていて、スライムが近づいて来てプスリとなるまで待つのか?…いや、んなポンコツ直訳ではダメだ!他に「Negative」の意味は…、

「Negative」… 否定の

 あ、コレだ。つまり「してはいけない」ということなんだ。だから「三角、逆三角に点、米印」は「スライム、倒す、してはいけない」だから(カタコトだ)、「スライムを倒してはいけない」ということだ。で、全体を通してみると、

「ブラックスライムを倒す(スライムを倒してはいけない)」

 ということか、ナルホド!これで解読!2階クリア!

 

 …って、ぅおいっ!?どういうことじゃい!?ブラックスライムを倒すけど、スライムを倒してはいけない」ってどういうこと!?なんて「ボスケテ」並みにアンビバレントなことを言うんじゃ!?…まぁ待て、ここはドクターペッパーを飲んで落ち着こう(当時の大好物だった)。

 (スゴイニオイのゲップをしながら)…そうだ、2階にはグリーンスライムとブラックスライムの2種類のスライムが出るな。で、斜線入り三角は恐らくブラックスライムなんだから、こちらの三角は…グリーンスライム?三角は「スライム」だけでなく「グリーンスライム」も意味するのかもしれん。となると絵文字の意味は

「ブラックスライムを倒す(グリーンスライムを倒してはいけない)」

 おぉ!これなら無理がない!多分、コレ正解!早速試そうとしますが、ブラックスライムの前にグリーンスライムがいたりして、絶妙に邪魔です。マトックで迂回路を作り、ブラックスライムを倒しますと、出ました出ました!宝箱出現です!

 取ってみると、中身は「ジェットブーツ(ギルの移動速度が上がる)」で、無くてもクリア出来ますが、無いとクリアは相当むつかしくなる重要アイテムです。これでまた一歩、頂上に近付いた!(サルまん風)さぁ、次の階です!

 

 続いて3階です。なんか既に疲労困憊ですが(既に1時間経過)、中断セーブなんて気の利いたものはないので、続行するしかありません。この階の絵文字は

 

「括弧に十字、三角、逆三角に点」

 

 …「括弧に十字」ってナニ!?翻訳にはそんなの書いてないよ!?まだ3階なのに翻訳が役に立たなくなり、よく見ればリストの所々に翻訳されていない絵文字が散見されます。この先、翻訳されていない不可解な絵文字を解読しなければならないようです。

 暗澹たる気分になる私。ドクターペッパーは飲み干してしまい、慰める奴はもういないです。まぁいい、昔のゲーマー達は、それこそノーヒントで表面をクリアしたんじゃ。ワシは彼奴等ほどの手練れじゃないが、ココはゲームバカの意地、見せてやるわい!カチコミじゃあ!(カチコミ:殴り込みの意:おっかないお兄さん向けの言葉)

 

 10分後、コントローラーを放り出して、部屋の真ん中で大の字でふてくされる私がいました。そしてドクターペッパーの空き缶がもう1本増えていました。(スゴイニオイのゲップをしながら)私は深く深くため息をつきました。

 分からん…。「括弧に十字」の意味がまるで分からん。その次が「三角、逆三角に点」なんだから、何かをどうにかして「スライムを倒せばよい」んだが、どう倒せば良いのだ。この階にはグリーンスライムの他にブルーナイト(ナイト族、最弱)がいるが、コレが関係しているのかしら?例えば「ブルーナイトと交差してから、グリーンスライムを倒す」?

 そういえば、8階にも同じ「括弧に十字」の絵文字があるな。8階にもナイト族がいれば、案外「ナイト族と交差する」も有り得るかもしれない。…それ以前に、ここ3階のアイテムは「ポーションオブヒーリング(ギルがミスしても残機が減らない)」だから、コンティニューする気マンマンの私には要らないな。ここは先に8階を見てからにしてみよう。

 

 そんな感じで気分を切り替えて、3階はとっととクリアして次の階へ。4階は翻訳済みの絵文字ばかりだったので、楽々とアイテム「チャイム(ドアのある方向を向くと音が鳴る)」をゲット。5階の絵文字は

 

「括弧に跳ね返る矢印、米印、標識」

 

 と、米印(してはいけない)と標識(Key:鍵)は翻訳されているので分かりますが、最初の「括弧に跳ね返る矢印」は翻訳されていないので分かりません。しかし「跳ね返っている矢印」が、何故か「盾で呪文を防ぐ」だろうと直感的にひらめき、したがって「盾で呪文を防ぐ、してはいけない、鍵」となり、全体を通すと

盾で呪文を受けずに、鍵を取る」

 となります。果たして宝箱出現!めでたく「ホワイトソード(18階のアイテムを取るために必要)」をゲット!次、行きましょう。

 

 さて、続く6階では

 

「三角に丸、蝶形、半円」

 

 とあり、「三角に丸」は「Magician」で魔術師、「半円」は「Door」でドアを表すことは翻訳で分かっていますが、真ん中の「蝶形」が分かりません。魔術師とドアをどうにかすれば良いのでしょうが、ちっとも思い付きません。仕方なくフロアをウロウロしていると、魔術師がドアの上に出現し、直後宝箱が出現しました。

 …あ、「魔術師をドアの上に出現させる」なのか。ということは、蝶形は「~の上に」ということになる!こうしてアイテム「キャンドル(ゴースト族が見えるようになる)」をウマウマとゲットし、更に運良く「蝶形=~の上に」という情報もゲットできました。

 

 こうして、ひらめきや偶然により、絵文字の解読に成功することもあり、7階のアイテム「シルバーマトック」もゲット出来ました。しかしもう1つ、絵文字解読に役立ったことがあります。それは件の8階で起こりました。

 

 8階の絵文字には先程の「括弧に十字」が含まれていますが、ブラックスライムと魔術師が出るだけで、ナイト族が出現しなかったために、先に思い付いた「ナイト族と交差する」ではないことが分かりました。しかし8階の絵文字は

 

「半円、蝶形、括弧に十字」

 

 でしたので、「括弧に十字」以外の絵文字は分かります。ですから翻訳すると

「ドア、~の上で、?」

 ということになります。「逆三角に点」はないので、敵を倒すわけではないですし、魔術師は出現しますが「括弧に跳ね返る矢印」はないので、「呪文を盾で受ける」でもなさそうです。…いや、あと何が出来る?ギルの操作は移動と剣を出すしかないぞ?仕方なく剣を出してみます。何も起こりません。反応が無いので、剣を収めました。すると、あれあれ、宝箱が出ました!

 …?…首を捻る私。今、私、何をした?剣を出した。それで剣を収めた。…そうか、「剣を出して収める」のか!つまりこの階の絵文字は

「ドアの上で、剣を出して収める」

 なのか!ということは、3階の絵文字「括弧に十字、三角、逆三角に点」は、

「剣を出して収めて、スライムを倒す」

 ということか。…それ、倒せるのか?基本、ギルは剣を出しっ放し(つまりボタン押しっ放し)で攻撃します。普通にボタンをポンと押すと(つまり押して放すと)、ギルは剣を出してすぐに収めてしまいます。つまり「剣を出して収める」です。さてこの間、ギルには攻撃判定があるのでしょうか?丁度この階にはブラックスライムがいるので、試してみます。

 ブラックスライムに近づき、ボタンを押して剣が出た所でぶつかります。するとブラックスライムを倒し、何事もなかったように剣を収めました!ある!攻撃判定があるのか!私は今まで知らなかったドルアーガの塔のシステムに触れた気がして、ずいぶんと興奮したのでした。

 

 このように先の面をプレイしてから振り返って、絵文字の意味に気付くこともしばしばでした。ともあれ、「これは案外自力でクリア出来るかもしれないぞ…」と内心シメシメと思っていました。

 しかし先の階に進むにつれ、いよいよ翻訳されていない絵文字が増え始め、その上絵文字がなんにも書いていない階まであり(つまり完全ノーヒント)1つの階をクリアするのに1時間も2時間も掛かることがザラになってきました。そうなるとどうしても体力の限界に達し、その日は終了、翌日1階からやり直し、という憂き目を繰り返すことになります。あぁ、本当にどうして中断セーブがないのだ、と恨めしく思いましたが、それでも謎を解いていく快感に引っ張られ、とうとう20階まで到達しました。

 

 

 …20階。ステージ開始のジングルの後に聞こえてきたのは、恐るべきBGMでした。

 

「…これは表面59階、ドルアーガとの決戦BGM!?」

 

 ここは20階です。どうしてここでドルアーガのBGMが流れるのだ?私は混乱したまま、リストに目を走らせます。あぁ良かった、この階の絵文字はちゃんと書いてあ…、

 

「…途中からかすれて、読めない…?」

 

 

 

 

 まだ続きます。


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todome

過去のホームページ時代より寄稿させていただいておりましたが、とある作品を完結させぬままに十数年すっかり忘れ、この度親方の号令により、再び参加と相成りました、todomeと申します。 主に小話を寄稿させておりますが、マンガ、ゲームにつきましても、今後ご紹介させていただこうかと思っております。どうぞお付き合いください。

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