「どうせまたアンタ騙されてるんじゃないですか?」、「お母さん、知ってるでしょう?」、「おい、パイ喰わねぇか?」…と言ったかどうかはさておき、今回は私の下手の横好き、料理のお話であります。以前搾菜を使った料理を色々とご紹介いたしましたが…、なに?料理なんてめんどくさい?あらあらそいつぁいけませんよ。まぁ、お聞きなさい、襟を正し、シャッポ脱いでお聞きなさい(夢野久作風)。
食は万物の礎、腹が減っては戦は出来ぬ、かの名将、伊達正宗公も料理を深く愛し、曰く「料理の心得の無い者は心の貧しい者である」とのたまい、やがて腐りにくい仙台味噌を開発し、兵の士気を確固たるものとしましたし(もっとも俗説)、昔から「食は万里を越える」、あるいは「餃子一日100万個」、そもそも「イーガーコーテル」でありますから、以上は妄言珍言であるとしましても、料理が出来ると毎日が何かと面白おかしく過ごせるのです(端折り過ぎ)。
さて今回はイタリア料理ではド定番、ジャポンで言うところの味噌にあたる「トマトソース」を取り上げてみたいと思いますが、そもそもの事の発端は休日の前日、急に「ヨシ、明日の朝食は飽きるほどミートソーススパゲティ(あくまでもパスタではない)を喰い散らかそう」と思い付いたことなのであります。
さてそれではと、帰りに最寄りのスパーマケットーで適当なミートソースを買い、翌朝食ってみましたが、やはり適当に選んだだけあって、それはそれはガッカリションボリな味でありました。まぁ?既製品ですから?「ハイレベルなグルメウンチクを戦わす親子」レベルの味は望んではいませんでしたが?…それにしても、どうしてミートソースなのにミート感に乏しく、トマト感に欠けるのであろう、と、休日なのに初っ端から暗澹たる気分に転落したのでありました(もちろん誇張アリ)。
そこでオレは考えたね!既製品に納得しないのであれば、己が腕(かいな)でこしらえれば良い!自作だ!自演だ!ということで、某「料理まくら」などのネット情報やスーパーで配ってるレシピ小冊子などを参考に、自分好みのマイフェアレディを追求すること幾星霜。とうとうカンタンにそれっぽいものが(したがってホンモノではない)出来るレシピが完成いたしましたので、ここに開帳いたしたいと思い立ったが吉日なわけであります。
てなわけで材料はこちら。
*トマトソース(4人分)
・カットトマト缶(400g):1つ ・玉ねぎ:中1/2個 ・ニンニク:中2片
・コンソメ顆粒:小さじ2と1/2 ・塩:小さじ1と1/4 ・砂糖:小さじ1と1/2
・コショウ:適量 ・ナツメグ:小さじ1/2 ・水:200cc
・サラダ油:大さじ2 ・醤油:少々
*コンソメはキューブ型なら1個
*オリーブオイルがあればなお良いが、正直どっちでも良い
続いて手順はこちら。
1:タマネギとニンニクをみじん切りにする
2:鍋に油を引き、ニンニクを入れてから弱火を点ける
3:香りが立ったらタマネギを入れ、中火にして透き通るまで炒める
4:トマト缶を入れ、形が完全に無くなるまで炒める
5:水を入れ、ナツメグとコンソメ顆粒を入れ、沸騰したら弱火にして5分ほど煮る
6:塩、コショウ、砂糖で味をととのえ、醤油を入れてからさらに5分ほど煮る
*醤油は隠し味で、これを入れると味が締まります
…これで完成であります。うわぁ、カンタン。炒めて煮るだけですよ、奥さん。で、ここからが本題。出来たトマトソース、正直どうします?これにひき肉を入れて煮込めばミートソースになりますが、それでオシマイ?ホントに?いやいや、トマトソースには様々な使い道があるのです。
1:鶏肉のトマト煮
最近はスーパーの精肉コーナーとかにも既製品の「トマト煮の素」が置いてありますよね。鶏肉と一緒に煮れば完成というヤツ。しかし今回のトマトソースを塩を気持ち強くして(小さじ1/4くらい大目に)、鶏肉とお好みの野菜(下ゆでしたジャガイモとかズッキーニとか)を入れて8分ほど煮込めば、こんなの買わなくても遥かに美味しいトマト煮が出来ます。
しかも既製品よりも酸味が効いていますので、後味サッパリさわやか3組な代物が出来上がります。その上安くあがります。これにバジルがあれば言う事ありませんし、赤ワインの炭酸割りがあるとなかなかの法悦です。
2:トマトソースのスペアリブ
先述のように、このトマトソースは既製品よりも酸味が効いていますから、脂身の強い部位と相性が良いのです。てなわけで、ド直球に豚バラ、しかもスペアリブです。大抵、スペアリブは下茹でしてから焼きますが、1本につき肉に切れ目を三か所ほど入れて焼けばしっかりと中まで火が通ります。
切れ目を入れ、全面に塩コショウを振り、10分ほど置いてからフライパンで、最初に中火で全面に焼き色を付け、その後弱火で蓋をして7分ほど焼けば出来上がり。フライパンに肉汁が残りますから、ここにトマトソースを入れて加熱しながら混ぜ合わせましょう。これを食べると、コクと酸味が絡み合ったとてつもない満足感が得られ、とてもとてもビールが恋しくなります。
3:煮込みハンバーグ
先の鶏肉のトマト煮の鶏肉をハンバーグにしただけです。ハンバーグの表面を焼き固め、そのままトマトソースの中に入れ中火にし、ブクブクしてきたらごく弱火にし、10分ほど煮込めば出来上がりです。ハンバーグの肉汁がトマトソースに溶け込み、実に複雑な旨味が楽しめます。
ハンバーグの中にチーズを仕込んでも美味しいですし、逆にフツーの焼きハンバーグにトマトソースをかけてもステキです。乱暴な話、煮込み中は放っておいても大丈夫なので、その間に副菜やらなんやらを作れば効率的です。濃厚な料理ですので、スモーキーなハイボールと合わせるとなかなか大人の味わいです。
以上はあくまで一例でありまして、無地のピザ生地を買ってきて塗りたくり、お好きな具材を乗っけてオリジナルピザを楽しむのも良いですし(この場合は水を入れず、トマト缶の水分だけで調理すると良いです)、チーズとパン粉でトマトグラタンにしても美味しいです(ナスと茹で卵を入れると夢のようです)。
チキンカツのソースにも良いですし、シーザーサラダのアクセントにも向いています。案外米にも合いますので、ドリアにしても、リゾットにしても、鶏モモ肉と一緒にピラフ風の炊き込みご飯にしても美味しいですよ。もちろん、用途に応じて調味料や水の量は変える必要はありますが、煮込み系なら塩を気持ち強めに、ソースとしてなら水を控えめにすれば大体大丈夫です。
と、なかなか使い道が豊富なトマトソースでして、今回ご紹介した作り方ならば簡単ですし、費用も安く上がりますので、手軽に作って思い付くまま乱暴に使ってみてはいかがでしょうか。これからの時期でしたらキノコ類やジャガイモ、白身魚とか良さそうですねぇ。なんか考えてみよっと。さ、どうです?トマトソースを作ってみないか?
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