ということで、私の敬愛する重野なおき先生の最新刊「雀荘のサエコさん」の5巻が出ちゃったのでご紹介いたします(「信長の忍び」も同時期に出ましたが、私はこちらをプッシュしますよ)。
以前の記事でもご紹介いたしましたが、念のため今一度あらすじをお話しますと、新宿の雀荘「ちゅんちゅん」を舞台に、史上最強の雀士こと神崎サエコが、金にうるさい相方美也ちゃん、雑務カンペキ麻雀ゲロ弱の店員本田くん、そしてむしろ料理の方がプロ級の地井店長と共に次々と現れる珍奇挑戦者を相手に、猛烈だか何だかよく分からない闘牌を繰り広げる4コママンガであります。
今回も有象無象の挑戦者が続々と登場。ある意味麻雀をしていないデッドヒートでありますが、そこは4コマ界のナイト2000である重野先生(意味不明)、しっかりと笑わせてくれます。5巻ではサエコさんの「麻雀以外は全部ダメ」にも拍車が掛かり、ある意味「大変な事態」に見舞われますし、サエコさんにベタ惚れの本田くんの一念発起とか、美也ちゃんによるサエコさんへのガチバトルとか、ちゅんちゅん閉店寸前での店長の漢気とか、唸るほど見どころ満載と言えましょう。
そして本巻ではサエコさんが上京してきた理由である姉「神崎キョウコ」が登場。その恐るべき雀力(サエコさんを100とするとキョウコは150)の前になす術もないサエコさん。果たして勝負の行方は…?という内容になっております。
…勘の良い方はもうお気付きですね、そう、残念ながら「雀荘のサエコさん」はこの5巻をもって最終巻なのです。あぁ、これで重野先生による現代劇、通称「重野現代劇」が全部終わってしまいました。この間「うちの大家族」も終わったばっかりなのにねぇ。あとは重野先生のライフワークである歴史物だけになってしまいました。まぁ、こちらも面白いんですけどね。
とはいえ、正直サエコさんが強くなりすぎてしまった感もあり、ジャソプとかの「強いヤツインフレ(敵が青天井に強くなっていき、一般人が置いてけぼりになってしまうこと)」になる一歩手前みたいな感じでしたから、案外このくらいの長さが丁度良かったのかもしれません。
それに巻末で重野先生も仰っていましたが、「麻雀しばりでありながら、果てしなく自由度の高いマンガだった」ようでありましたから(おかげで麻雀が分からなくても面白い稀有な作品と言えます)、逆にネタを捻りだすのが大変だったことは想像に難くありません。ネタが無くなればマンネリ化や過度なシュール化は避けられませんから、やはりこのくらいがベストだったように思えます。
てなわけで「雀荘のサエコさん」最終巻、これを機に1巻から読んでみちゃえよってことで、是非手に取ってみてください。そして重野先生、お疲れ様でした!
…ていうか、私が勧めるマンガはすぐに終わるなぁ…。
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