さて、前夜祭というか宵山というか、なんかそれっぽいものも滞りなく済みましたので、いよいよ五穀豊穣、安寧秩序、海千山千、無知蒙昧を祈りまして、奉納演武となだれ込みましょう。
今回ご紹介いたしますは道満先生の王道である「エロバカ(あるいはバカエロ)」サクレツの快作、いや怪作?「あやめとあまね」であります。毎度毎度の面倒臭い前置きは取っ払いまして、いきなりあらすじから始めちゃいましょう。
女子高生の神条さんと千穂さんはとても仲良しです。千穂さんは上条さんを親友と思っていましたが、しかし神条さんは千穂さんを「モミクチャにしたいくらい愛しいヒト」と思っていました。これは二人の(ていうか神条さんの)愛の軌跡なのです…。
ってことで、まぁ、百合です。本作は千穂さんにゾッコンラヴ(死語)である神条さんの猛アタックを描いた百合作品でありんす。さてさて、とかく百合と言えば耽美な香りが漂い、どこかプラトニックな雰囲気なものですが、そこはボクらの道満先生、そんないい話にはしません(無礼)。というのも、とにかく神条さんは己の欲望に忠実なのです。
「千穂さんのそばに居たい」はまだマシな方で、「千穂さんに触れたい」、「千穂さんとキスしたい」、「千穂さんのオッパイ揉みたい」と、回を追うごとに欲望はズンドコ加速していきます。
それに対する千穂さんは、なんというか、鈍感なのか、天然なのか、それとも分かっていてやっているのか、とにかくほのぼのと、そしてニコニコと対応します。
そんな穏やかな千穂さんに神条さんはスッカリ参ってしまい、というか上手くかわされてしまい、結果、恋心(あるいはドス黒い欲望の渦)はさらに加速、次第にフェティッシュで倒錯的な欲望(唾液を舐めたい、匂いを嗅ぎたい、などなど)へと変貌していきます。
…こうなるとアブノーマルでドロドロとした愛欲の世界を想像してしまいますが、そこはボクらの道満先生なんだってば、ただただバカ全開のドタバタ喜劇へと発展していくのです。
というのも、己の欲望に沿って突っ走る神条さんですが、とかく過度な欲望は滑稽であるものでして、したがって神条さんの奮闘はどう見ても空回っており、しかしそれがとてもキュートなのです。神条さんカワイイ!
彼女の恋する乙女(?)っぷりも(それを成就させようとする手段はともかく)とても好ましく、しかし「あぁ、恋ってステキね…。」とは決して思えないところも、道満先生らしくて香ばしいポイントと言えましょう。
いやぁ、これまでいくつかの道満先生の作品をご紹介してきましたが、本作ほど道満先生のパワーである「成人成分」と「バカ」の化学爆発(化学反応では物足りないのです)が堪能出来る作品はありません。道満ファンなら是非押さえておくべき作品と言えましょう。
さて、本来ならここで試読サイトをご紹介するのですが、なんでか見つかりません。アレ?コレ成人マンガじゃないよね?まぁ、18禁雑誌での連載だったので、まぁ、そういうことかな…。熱帯雨林では絶賛だよ!9件しかコメントないけど。
ともかく、オススメです。買ってね!
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