いにしえゲーム回顧録 一回裏 「スノーブラザーズ(実践編)」の巻

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  さて、「スノーブラザーズ(以下スノブラ)」に出会ったのは、とあるナムコの直営店で、まだ格ゲーが出てくる前でした。この頃はアクション全盛で、カプコンが「ファイナルファイト」に気を良くしたのか、おんなじようなベルトスクロールアクション(キャプテンコマンドーとかエイリアンVSプレデターとかD&Dとか)をガッツンガッツン出していた頃でもあります。実際そういうゲームは仲間でワイワイやるには最適で、私のゲーセン仲間も良くやってました(クリア出来んかったけど)。でも私はそういう多人数アクションはあまりせず、思えばひたすらマイナーなゲームばっかしやってた気もしますが、それはまた別の話。

  どういうキッカケでスノブラをプレイし始めたのかはよく覚えてません。デモ画面を見ても、別にグラフィックもキレイだったわけでもなく、BGMが良かったわけでもなかったのです。ただ強烈に印象に残っているのは「暴走雪玉」と「寿司」でした。「あ、なんか楽しそう」と思ったのでしょうね、たぶん。結局毎日1プレイするハマりっぷりなのですが、スノブラもまた「もつ(長くプレイ出来る)ゲーム」だったからかもしれません。

  さて今日もプレイ開始。我らがスノーマン「ニック(確かそんな名前)」を操り、今日も全クリです。そう、当時の私は毎日全クリしてました。さすが中坊、バカです。やることなさすぎです。でもいいの、楽しいから。1プレイ50円で、大変助かります。しかもこれで30分は遊べます、イヤッホゥ!

  さてスノブラは敵を倒すと得点アイテムが出るのですが、時折パワーアップアイテムの「クスリ(シロップかもしれないな、雪だけに)」が出ます。ショット強化(ブルーハワイ)、ショット飛距離強化(レモン)、スピードアップ(イチゴ)とありますが、この中でも最重要なのがスピードアップです。というのはこのゲーム、敵を雪玉にして蹴飛ばせば良いのですが、この時他の敵も巻き込んで倒すことが出来ます。つまり、全ての敵を雪玉にする必要がない。またステージには重力があり、画面上から雪玉を蹴飛ばせば、後は勝手に下まで転がって、大抵の敵を巻き込んでくれるのです。したがって「とっとと画面上部へ行き、そこにいる敵を雪玉にして蹴れば大体OK」ということになるのです。そしてこの「とっとと」をフォローしてくれるのが赤いクスリであるスピードアップなのです。逆にスピードアップしないと結構簡単にミスします。敵が火炎放射や投げナイフ、竜巻旋風脚や焼夷弾とかでキビキビ攻撃してくるので、スピードがないと避けられないのです。シビアです。

  で、このアイテムってのがランダムなんです。だから敵倒してもクスリがなかなか出ないこともざら。10面毎に出現するボスに到達しても、レモンしか取れてないこともざら。で、「クスリ出た!」と思ったら巨大化(メロン)とか。いらねぇし。ていうか、レアアイテムが先に出ちゃったよ、ということもざら(メロンは無敵なので出にくいし、出ても有難味がうすい)。こんな風にボヤくくらい、イチゴシロップは必須だったのであります。

  さて一応このゲームにも稼ぎ要素があります。得点アイテムの「寿司」は高価なネタであるほど高得点なのですが、出現法則が不明(私が知らんだけだと思うが)。イカ(100点くらい)ばっかりのこともあれば、ウニ(2000点)がモリモリということもあります。でも出現法則不明につき、非常にバクチ色の強い稼ぎです。そこで安定の稼ぎテクの一つに「世界全滅シュート(たった今命名)」があります。これは、一回の雪玉キックで敵を全滅させるというもので、成功すると空からご祝儀袋が降ってきて、取ると一個10000点(恐らく一万円という暗喩)。100000点で1UPなので、これは貴重です。でも急いで取りに行かないと消えます。特にエフェクトもなく、消えます。これもイチゴシロップを取ってないとごっそり取り損ねます。シビアです。もっとも1UPは100000点到達の時の1回しかないので、それを超えるとただ無為に点数が加算されるだけで、有難味はなくなりますがね。でも高得点は良いことです。

  一応1UPの方法はもう一つあり、敵を倒した時、まれに出現する「スノーマンパネル」を取ると、突然時が止まり、サイケでエレクトロニカなフレーズと共に、空からブルーの怪生物が4体降ってきます。こやつを倒すと「S」「N」「O」「W」のどれか1枚を取得でき、全部集めると1UPします。バブルボブルの「EXTENDバブル」によく似てますが、気のせいです。ただこの「スノーマンパネル」が出にくい。メロンシロップ並みに出にくい。全クリしても一枚もパネルが取得できなかったことも、やっぱりザラ。基本的にスノブラは「残機は増えない」と思った方が潔いです。

  稼ぎに話を戻しましょう。この「世界全滅シュート」はご祝儀袋を出すために必須なのですが、普通に一つの雪玉をキックしても、フォローできない空間が出てしまうので、非常に困難、ていうか無理です。そこでトンチが必要になります。条件は「一回のキックで全滅」であって、「一個の雪玉」ではないのです。つまり、フィールドのあちこちに雪玉を作っておいて、そこに一回のキックでぶつけて、さながらビリヤードのように複数の雪玉が乱舞する状況を作れば良いのです!

  この状況(というか惨状)、非常にユカイです。これが見たいがためにスノブラをやっていると言っても良い!むしろこの方がクリアは楽!稼ぎなんて関係ない!ちょうど水風船でぶつけあいをするような、カオスな喜びがここにあるのです。そしてそれは41面以降で頂点に達します。

 40面まではステージの上下は「バブルボブルのように」つながっておらず、画面上部から転がした雪玉は画面下部で何回か転がった後に壊れます。しかし41面からは画面の上下が「バブルボブルのように」つながります。つまり最下段の穴に転がり落ちた雪玉は、画面最上部の穴から飛び出てくるのです!さながら隕石のように!ここで「世界全滅シュート」なんてやってみてごらんなさい!もう何が起こっているのか分からないまま、そして知らぬ間に雪玉に巻き込まれるがままに、高速雪玉の暴走を存分に味わうことが出来るのです!ここにスノブラの美学の到達点があるのです!もちろんゲーム性とか攻略性なんてありません!41面から別のゲームになります!

  で、ラストの50面。ラスボスが左右に鎮座してて、上の方に姫さんが捕えられてます。で、天井に針が並んでます。ボスは泡を吐いてきて、これに取り込まれると上昇し、天井の針に刺さってオダブツというピタゴラ装置です。また焼夷弾の入った泡も吐いてきて、天井の針に刺さると割れて、中の焼夷弾が落下、床は火の海でオダブツというピタゴラ装置です。さらに敵の入った泡も吐いてきて、天井の針に刺さると割れて孵化、自機に襲い掛かってくるのですが、これを雪玉にしてボスにぶつけないと倒せないので、これは良い方のピタゴラ装置です。

  なんかラス面らしく、狭い足場で忙しく戦わなければいけないので、油断するとこれまで存在を忘れていた残機がモリモリ減ります。ここは気合の入れどころです。「あぁ、ラス面だなぁ」と感慨にふける事が出来ます。でもふけると油断してミスします。というか、これまでの面が「世界全滅シュート」で大抵どうにかなっちゃったので、これが本来の正しいゲーム性でしょう。というわけで、スノブラは1~40面、41~49面、50面の三部構成です。

  てなわけで、無事クリア(残機ゼロ)。雪玉コースターを存分に味わいました。でも明日もやるでしょうね、バカだから。で、やっぱりイチゴシロップがなかなか出なくて、「世界全滅シュート」ばっかりやって、やっぱり残機ゼロでクリアするのです。そして「なんで得点アイテムが寿司なんだ」という疑問は抱かないのです、バカだから。それでも楽しいゲームでした。寿司バンザイ。

 

  以上、「スノーブラザーズ(実戦編)」でした。どこかで見かけたらやってみてね!そして寿司食って帰ってね!

 それではまた、二回表でお会いしましょう。


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todome

過去のホームページ時代より寄稿させていただいておりましたが、とある作品を完結させぬままに十数年すっかり忘れ、この度親方の号令により、再び参加と相成りました、todomeと申します。 主に小話を寄稿させておりますが、マンガ、ゲームにつきましても、今後ご紹介させていただこうかと思っております。どうぞお付き合いください。

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