いにしえゲーム血風録 九回裏魔球炸裂 「源平討魔伝(草薙剣編)」

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 これまでのあらすじ:折に触れては源平討魔伝を見かけるも、その度にクソむつかしさばかりが目に付き、結局プレイしないヘタレな私だったが、PS「ナムコミュージアム」に収録されたことを機に、タダゲーバンザイとばかりにプレイし、やっとイカす世界観に気付く遅咲きの私だったのだった。

 

 さて次のステージへと通じる鳥居が3つあります。分岐とは是即ち難易度が違うわけですから、下手するとステージ突入、即屠られる可能性があります。しかし何しろ初プレイですので、正直どこを選んでも同じことですし、いきなりクリアしようなんて虫の良いことは考えていません。ということで、テキトーに一番下の鳥居に向かいました。

 再び日本地図が表示され、我らが景清は九州に上陸。…遠回りしていないか?と一抹の不安をかき消すように、問答無用で画面が切り替わり、景清はデカく表示され、静かな月夜の竹林に佇み、しかしBGMはエレキギターが前面に押し出されたイカスものに変わりました。そして画面右下にはロウソクが4本灯りました。恐らくは敵の体力、「タイマンモード」の始まりです!

 

 取りあえず竹林を右方向へ進むと、「ガオーッ!」と獣の咆哮が聞こえます。すわ、なんぞ、と振り向くと虎が飛びかかってきました。なんて分かりやすいピンチ!堪らずダメージを喰らいますが、即座に斬撃で反撃。虎は爆裂四散し、緑の玉を落としました。緑の玉は銭なので一応拾っておき、再び右方向へ進むと、再び「ガオーッ!」と咆哮が。振り向くとまた虎が飛びかかってきます!

 無限増殖!?と思いましたが、今度はダメージを喰らう前に上段切りで無礼打ち。以後銭を取っては虎に襲われるを繰り返し、「あ、銭を取ると虎がいくらでも出てくるのか」と気が付くのは相当後のことです。ともあれ虎と格闘しつつ先へ進むと、今度は矢と小刀が飛んできます。剣で叩き落そうとしますが、何しろ数が多いのでモリモリ喰らいます。

 そこへ「ゥヒョーゥ!」との奇声と共に顔色の悪い侍が登場。どうやら源義経のようですが、こんなエキセントリックな人とは知りませんでした。とにかくボス戦なのでキアイを込めて上段切りを叩き込みますと、あっさり弾き返されます。もう地獄での色即是空との果し合いを忘れたのでしょうか、この人は。安易に上段斬りをしても弾き返されるだけなのです。

 では中段突きと攻撃しても、やっぱり弾き返されてしまいます。どこを攻撃すれば良いのだ!?混乱した私は闇雲に剣を振るばかりで、ダメージを与えられないどころか剣の値が減っていき、その上彼奴の小刀攻撃でチクチクとダメージを受けていきます。もう焦るばかりで剣を振り回しますが、もはや「風前の灯」と例の婆さんに言われる始末。そのまま景清は力尽き、爆裂四散。そして見慣れたデカい「完」の文字が降ってきたのでした。

 

 …まさか数年越しでこの光景をまた見ることになるとは。あの頃の友人たちもコイツでやられてましたっけ。しかし確かに強い。どうやったらダメージを与えられるのか見当も付きません。仕方ないので、今度は真ん中の鳥居を選んでみますと、今度もやっぱり月夜の竹林で、虎が出て、矢と小刀が飛んできて、顔色の悪い人が来て、そしてオダブツでした。じゃあ一番上か、と思いましたが、虎と矢と小刀と奇声が増えただけで、やっぱりオダブツでした。

 

 一旦ゲームから抜け、博物館モードに戻り、そして私は腕を組みます(つまり恒例の「途方に暮れた」)。…どうやら一番下の鳥居が簡単なルートらしい。が、アレで簡単なルートなの!?当時のナムコのゲームはむつかしいことは分かっていましたが(これまでの「ナムコミュージアム」をプレイして痛いほど身に染みたから)、これは相当なものだぜ…。

 何か攻略のヒントはないかと説明書を読みますが、ここには基本的な操作方法とルールが書かれているに過ぎません。他に調べようにもネットはまだ未発達でしたし、レトロゲームなので攻略記事を載せているような雑誌もありません。…いや、そういえば、博物館の展示品の中に「TIPS」というのがありました。これは豆知識、つまり攻略情報です。私は急いでTIPSを閲覧しました。そこにはいくつかの情報がありました。

 

 「紫の玉や剣を取ると剣の値が増加し、硬いものを斬ると減る」…これは知ってる。でも紫の玉、なかなか出ないよ。次。

 「落下中の要石やブロックからはジャンプ出来ない」…そうなのか。では上昇中とか止まっている状態ならジャンプ出来るのだな。へ~。…いや、今欲しいのはこの情報じゃない!

 「義経・弁慶の倒し方」…これだッ!なになに…?「上段斬りが最も威力が高い。義経にはジャンプ斬りで後頭部を繰り返し狙うと良い」…本当ですか、先生ェ!こいつは良いこと聞いたぜ!で、弁慶は…?「弁慶にはしゃがみ斬りを繰り返すと良い。」…先生ェ、オレ一生ついていくよ!これでもう百人力、大得意の有頂天です(もちろんこのボンクラの手柄ではない)。

 この他にも「日本海ルート(一番下の鳥居)が簡単」とか「お釈迦様が玉を落としてくれるボーナスステージでは紫と茶色の玉を逃すな」とか、なかなか有意義な情報満載でした。しかしボスの倒し方を教えてくれたのはありがたい!ていうか、多分みんな引っ掛かるんだろうな。だからわざわざ倒し方を教えてくれるんでしょう。ともあれ、早速実践です!

 

 再び地獄を抜け出し、長門で一番下の鳥居へ向かいます。そして月下の竹林に舞い戻ってきました。ようやく「銭は取らない」ことを学習した我らが景清は、ズンズン先へ進みます。そこへ来ました、「ゥヒョーゥッ!」と義経登場。今度のオイラは一味違うぜ。早速ジャンプ上段斬りで義経の後頭部を狙います。しかしこれがなかなかヒットしません。当たればロウソク1本分くらいは持っていけるのですが、的が小さいので下手をすると義経の剣に当たってしまいます。

 結局何回か景清は爆裂四散しましたが、遂に義経の後頭部にクリーンヒットし、「ズバババババ」とモノスゴイ音と共に右下のロウソクが消し飛びます。「ギョエーッ!」と断末魔を残し、義経は崩れ落ちました。するとそこには紫の玉が残りました。あッ!紫!ボスを倒すと紫の玉が出るのか!ということは、上手く攻撃して剣の値を減らさずに倒せれば、モリモリ剣がパワーアップすることになります。…これは闇雲に剣を振り回すのは損だな、と今頃気付くポンコツでしたが、ともあれ義経の対処法はなんとなく分かりました。そしてそのまま鳥居をくぐり、次の国へと向かいます。

 

 次の国は景清が小さくなり、階段状の地形を飛び越えたり、襲ってくる敵を倒したりと、ジャンプアクション色の強い「道中モード」で、敵がワサワサ出てきますが、しかし喰らうダメージは少ないので特に問題はなく、それどころか途中ロウソクをゲットして、「体力全回復+体力最大値上昇」のオイシイ思いをしました。鳥居をくぐると今度は四国へ渡り、再び景清巨大化の「タイマンモード」に突入です。

 

 今度は雑木林の中で、ゆっくりと月が昇ってきます。あぁ、キレイだなぁ、と思う間もなく、木からサルが急降下。2匹、3匹と次々に襲ってきます。ダメージは少ないとはいえ、数が尋常ではありません。上段斬りで応戦しますが、次から次へと襲ってきます。そこへ「ぶゎ~かめ!(馬鹿め)」と弁慶登場。うわぁ、デカい。その上右手から鉄球を召喚し、こちらに投げつけてきます。反射的に斬りつけてしまい、次の瞬間「しまった!」と思いましたが、迂闊にも剣の値が減ってしまいました。

 弁慶はジリジリと近付き、鉄球をバンバン投げてきます。そしてサルが合間を縫って襲い掛かってきます。いやいや、落ち着けオレ!「弁慶にはしゃがみ斬りを繰り返すと良い」と書いてあったではないか!早速しゃがんで弁慶の脛を狙います。…そうか、「弁慶の泣き所」だね!?ナムコもなかなかイキなことをするなぁ。

 

「カキンッ!」

 

 …弾き返されたよ!?しかも剣の値が減ってるよ!?動揺する私をよそに、弁慶の鉄球が景清の顔面にストライク!ロウソクがごっそり吹き飛び、再び婆さんに「風前の灯」と言われます。マズイマズイ、…そうだ、義経と同じように後頭部を狙えば良いのでは?と、思い直してジャンプ上段斬りをかましますが、何しろ弁慶は巨体ですから届きません。が、弁慶の頭にはヒットし、少なからずダメージを与えることが出来ました。

 …弱点は頭か!?だったらと今度はジャンプ中段突きで頭部を攻撃しますと、ザクッと大ダメージを与えることが出来ました。弁慶にはジャンプ突きなのか!奮い立った私は鉄球の合間を狙って再度ジャンプ突きを叩き込み、「これで勝ったと思うなよ!」と弁慶が崩れ落ちました。そして残った紫の玉。そそくさとゲットして鳥居をくぐりステージクリアです。

 

 …あのTIPS、ガセであったか。なんとなく「ファミリーコンピューターマガジン」のウソ技を思い出してしまいますが、ゲーメストの誤植に比べればカワイイものです。偶然ですが弁慶対処法も分かったことだし。とっとと次のステージに取り掛かりましょう。

 *しかし後でもう一度TIPSを見ると、画像は「弁慶にジャンプ突きをしている」ものであった。これを「しゃがみ斬り」と表現していたものと思われるので、間違いではないようです。

 

 次の国は「道中ステージ」で、デカいムカデが襲い掛かってきますが、空中に浮くブロックをジャンプで逃げます。そのままブロックを渡っていくと鳥居が見えてきますが、どうやらステージにはまだ先があるようです。なんとなく先に進むことにすると、今度はカミナリを放つ雷神が登場。これがなかなかのダメージで、「来るんじゃなかった…」とショボーンとしますが、すぐにロウソクを発見して体力全回復、すぐに満面の笑みですから現金なものです。そのまま鳥居を発見し、今度はここで行き止まりのようですから、選択の余地なく入ります。

 

 景清は四国を離れ、淡路島に到着。すると宴会のようなBGMに変わり、雲に乗ったお釈迦様が玉をばら撒いてくれます。…ここがボーナスステージか!確かTIPSには「紫と茶色の玉を逃すな」とあったが…、さすがにコレはガセではないだろう。ていうか、ガセだったら、この玉を取ると剣の値がみるみる減ったりするはずだが、そんなゲームはあんまりだ。…信じよう。

 ということで、好き勝手に中空を浮遊するお釈迦様を追いかけ、降ってくる玉を拾い集めます。多くは緑や青の玉ですが、紫や茶色も結構混じっています。銭も体力も剣もモリモリ増加していきます。ウヒョー!拾いきれないぜ!そしてお釈迦様は景清にかけがえのないご利益を与え、天へと帰っていきました…。ありがとう、お釈迦様。でも出来れば全部紫と茶色が良かっ…、いや!ありがとうございます!

 

 さて景清は淡路島を後にし、本州は備前(岡山のあたり)に上陸。遠回りのようで、しっかりとパワーアップ出来ていますから、なるほど初心者ルートです。画面は切り替わり、再び月下の竹林となります。また義経かしら、と虎を切り捨てていると、突然弦楽器の響きと共に、顔色の悪い爺さんが「なぁむあぁみだぶぅ」と登場しました。

 …これは琵琶?琵琶法師?平家物語を吟じる琵琶法師なのか?琵琶法師と言えば、その歌で滅びし平家の魂を鎮めると言います。…景清を成仏させに来たのか!?そして琵琶法師はその音色から、何故か鳥獣戯画の兎と蛙を放ってきました!

 

 

 景清、成仏のピンチ!このピンチをポンコツプレイヤーが回避出来る気がまるでしませんが、まぁ、頑張ってもらいましょう。で、紙が尽きてしまいました。申し訳ありませんが、続きます。


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todome

過去のホームページ時代より寄稿させていただいておりましたが、とある作品を完結させぬままに十数年すっかり忘れ、この度親方の号令により、再び参加と相成りました、todomeと申します。 主に小話を寄稿させておりますが、マンガ、ゲームにつきましても、今後ご紹介させていただこうかと思っております。どうぞお付き合いください。

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