先日のことです(こればっか)。近所のスーパーのチラシを忘我の境地で眺めていましたところ、新製品のコーナーで珍奇な物が目に入りました。どうやら袋麺の新製品らしいのですが、商品名がどうもおかしい。曰く「これ絶対うまいやつ!(以下『絶対』)」でありました。
…ウマいかどうかは他でもない、我々消費者が決めることであり、メーカーが先走って口走ることでは決してありません。ありませんが、それを敢えて断行しているということは、相当の自信と己のクビを賭けた背水の陣であることは想像に難くありません。なるほど、よろしい、その勝負、乗った!という訳で、早速『絶対』を買いに行きました。
売り場には背油醤油、豚骨醤油、濃厚味噌の三種類がありましたが、日本で最初にラーメンを食べたという水戸光圀公が食べたのは醤油でありましたから(諸説あります)、ここはやはり背油醤油一択であろうということで、口で言うが早いか背油醤油を引ったくり(お金は払いましたよ)、マジで恋する5秒前のように胸キュンで家路に着いた私でありました。
ここでいきなり乾麺を熱湯に突っ込むほど、私は粗忽ではありません。何しろ新製品ですから、パッケージのぐるりをマジマジシゲシゲと舐めるように眺めるのが私の作法なのです。で、袋の横っ腹にこんなコピーが書かれていました、曰く、
「濃いめのスープにひとくせ油、あぁ、すげぇうまそうじゃねぇか。」
どう見ても街道をひた走るトラック野郎の視点であり、つまりは映画「タンポポ」の世界を打ち出しているのかどうなのかは分かりませんが、少なくともCMからは何にも伝わってきませんでした(暴言)。公式サイトによれば「家で食べるラーメンでは物足りない、そんな男性達へ向けた」とあるので、つまりは小坂先生のただれた食生活に代表される「味の濃い」ラーメンらしいのです。
さて、御託はグルメ番組のポンコツリポーターに任せるとして、早速食べてみました。今時珍しいノンフライっぽい麺で、茹で時間はこれまた珍しい4分、中華三昧や本中華を思い出しますねぇ(年配)。この手の本格系はスープを白湯(さゆ。パイタンではない。)で溶かなければなりませんが、本品は麺を茹でた湯でスープを溶きます。いいねぇ、このシステムは面倒臭くなくて、いいねぇ。男くさいねぇ。
スープには文字通り背油が入っていますが、ちょっと少ない気もします。4分後、スープと麺を合わせ、敢えてなんにも具を入れずに実食(やはり『実食』って表現はとんねるず発祥かしら、それとも『料理の鉄人』かしら)。
麺はシコシコで噛みごたえがあり、かと言って決して硬いわけではなく、心地良い食感。スープはガツンと来る強い醤油味で、しかし鶏ガラベースで後味はサッパリとしています。麺とスープがしっかりと絡み合い、味わいがバラバラということもなく、完成度は相当高いわけで、同じの日清の「ラ王」に並ぶくらいの出来と言えましょう。
難を言えば麺には小麦の風味がやや乏しく、スープは濃厚と言うほど濃くはありません。例えばスープをもっとギトギトコペコぺに濃くして、麺を小麦の風味が強く感じられる全粒粉で作れば、看板通りの、いや看板以上の「激濃厚」となったことでしょう。でもそんなに濃くしたら一部ユーザーにしか受けない危険もありますし、なにしろ天下一品が大好物の私の言う事ですから気にしないでください。
ということで、なかなか美味しいです。今度豚骨と味噌も買ってきてみようと思いますし、思い切ってつけ麺にしてみても美味しいかもしれませんね。是非お試しください。
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