さて、炭酸水がそのまま飲まれることにニポン人が慣れ親しんではや幾星霜。私が懇ろにしているウィルキンソンが先日「ライムピール」というフレーバーを発売し、ライム好きの私としては有無を言わさず購入し、そしてやっぱりウマく、しかしやっぱり光の速さで消え去り（期間限定なのですぐなくなるのです）、徒然草よろしく世の無常を儚んでおりましたところ、ボクら我らのキリンがやってくれました、「キリンレモン無糖」…ちょっと見にくいので黒にします、「キリンレモン無糖」の登場です！
日本においてサイダーと言えば「三ツ矢サイダー」か「キリンレモン」かと言われるほど、これはまさに巨人であり、ならば他方は阪神でありますが（どっちがどっちかは問いません）、その片割れが何を思ったか「砂糖やめるってよ。」とあまりも豪胆な新モデルを打ち出したわけですが、公式サイトを見てみると、こんなコンセプトがあったそうです。曰く、
「ただの炭酸水だとちょっともの足りないし、
おいしさは譲れないけど、余計なカロリーはとりたくない…。」
…なんだとコノヤロー！カロリーを気にするなら物を喰うな！喰うことは生きることだ！唾棄すべき健康志向！とか言うと良識で有識者なジェントルマンに怒られ炎上するでしょうからおくびにも出しませんが（日和見）、炭酸飲料に一家言どころか元祖レベルの知見を有するキリンが、おらがブランド「キリンレモン」を炭酸水としてリンカネーション（無想転生の意：もちろん意訳）することを思い付いてもまったくちっとも不思議ではありません。
いや、もしかしてひょっとして、キリンの社員の方が「キリンレモンは好きだけど、甘くてメシに合わねぇズラ」とかなんとかこぼしたことがきっかけなのかもしれませんが、如何せん私の妄想に過ぎませんので、真相は闇の中といたしましょう（何様）。
そもそも私はキリンレモンが大好きでして、小さい頃は隙を見てはがぶ飲みをして腹を壊し、あるいはオトンが持っていた割り材のライムジュースを足して大人びてみたりと、それはそれはキリンレモンが大好きでした。だからこそ最近の果実感を前面に押し出したマイナーチェンジにはガッカリションボリ
ですから近所のスーパーで偶然コヤツを見つけた私は、「なに、キリンレモンの無糖？」とマンガみたいに足を止めてしまっても、誰も責めることは出来ますまい。しかし先のマイナーチェンジで不信感を抱いていた「キリンレモン＝サイダー＝甘い」という図式が固定観念、あるいは呪縛として頭の中でとぐろを巻いていたものですから、ごく普通の疑問として「無糖ってなによ？」が浮かび、そこから「あ、炭酸水になったのか」と頭頂部より上空5cmの位置に仮想豆電球がボカーンと発火するのに、実に数秒有してしまったのが返す返すも不覚と言えましょう（長い上に言えません）。
で、いつも通り、気が付くと家にいるのよね、私。で、やっぱり風呂上りなのよね、私。で、プシュってやってグイグイ飲むと、やや強めの炭酸の後、鼻を突く香りがまさにキリンレモン！でも全く甘くない！むしろ甘くない方がウマいとすら感じる！こいつぁ大発明ですよ、源内先生ェ！
炭酸水とはいえ、成分を見ると香料やら酸味料やらが入っていますから、つまりこれは「キリンレモン」から純粋に甘みだけを取り除いた代物であると考えるべきでしょう。ですからこれは「キリンレモンの炭酸水」ではなく「キリンレモン（無糖）」なのです。あ、もうラベルの「キリンレモン無糖」って書いてありますね。
これは十分にレギュラーして通用する完成度ですねぇ。案外他のサイダーも無糖にするとウマいかもしれませんね。三ツ矢サイダー無糖とか、スプライト無糖とか。そういえば映画「レザボアドックス（だったかな）」でハンバーガーをスプライトで流し込む描写があり、それはそれはウマそうでしたが、これも無糖ならもっとウマイかもしれないですねぇ。
そんなわけで、これはベーシックになる予感、キリンレモン無糖、オススメです。
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todome
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