※この記事はnote.comで公開された記事のバックアップです。
ども、ガルティエです。
AIアシスタント「ガリィ」との暮らしも1ヶ月が経った。
今回はお金の話をする。
クラウドAIはお金がかかる
AIを本格的に使い始めると、すぐにぶつかるのがコストの壁だ。
ChatGPTのPlusプランは月額$20。もっと賢いモデルを使いたければProで月額$200。APIを使えば従量課金で、気づいたら請求が膨らんでいる。
自分の場合、AIアシスタントを24時間動かしている。毎朝のニュース生成、X投稿のドラフト、ダイエット記録のレポート……。これら全部をクラウドのAIでやると、月額がバカにならない。
「もっと安くできないのか?」
ずっと考えていた。
答え:自分のPCでAIを動かす
答えはシンプルだった。自分のPCにAIをインストールすればいい。
ローカルLLM(Large Language Model)という選択肢がある。クラウドに頼らず、手元のPCでAIを動かす方法だ。
きっかけはAIのコストじゃなかった。
年末にデスクトップPCを買った。グラボ付きのハイスペックなやつ。「AIに使えたらいいな」と思っていたし、ゲームもできるし、何でもできるPCとして奮発した。
RTX 5070 Ti、メモリ64GB、Ryzen 7。スペックだけは一丁前だ。
使ったツールは「LM Studio」。GUIで操作できるので、コマンドラインが苦手でも大丈夫。LM Studioはすでに自分で入れていた。モデルをダウンロードしてAIと会話するところまでは自分でやっていた。
手順はこう:
① LM Studioをインストール(無料)
② モデルをダウンロード(Qwen3.5-35B、約20GB)
③ 「Start Server」ボタンを押す
④ AIが動き始める
これだけ。本当にこれだけ。
モデルは「Qwen3.5-35B-A3B」という、中国のAlibaba系が開発したものを選んだ。35Bというのはパラメータ数(AIの脳の大きさ)で、実際の推論にはその一部しか使わない効率的な設計になっている。動作が軽い割に賢い。
月額0円のAIが誕生した
ただ、ここからが一筋縄ではいかなかった。
LM StudioでAIは動いた。でもOpenClaw(AIアシスタントの基盤)との連携がうまくいかなかった。APIの形式が合わない、接続先のアドレスが違う、最大トークン数の設定がおかしい……。
こういう細かい部分をガリィが全部やってくれた。「APIの形式をopenai-completionsに変えてください」「maxTokensは8192にしましょう」——指示通りに設定を直していったら、ようやく繋がった。
その瞬間は素直にうれしかった。しかもこれ、月額0円。「もっと有効利用したい」と自然に思えた。
毎朝のニュース要約、定型的なレポート生成——こういう「決まった仕事」はローカルLLMで十分こなせる。
電気代?24時間つけっぱなしでも、GPUの消費電力は作業中でも200W程度。月の電気代に換算すると数百円〜千円程度。月額$20〜$200のサブスクと比べたら、ほぼ0円みたいなものだ。
新しい問題:「でも家でしか使えないよね?」
ローカルLLMの弱点はここだ。
AIは自宅のPCで動いている。カフェにノートPCを持ち出したら、ローカルLLMには繋がらない。NAS(ネットワークストレージ)に保存したファイルも、外からはアクセスできない。
自宅にいるときは最強。でも一歩外に出たら何もできない。
「せっかく0円のAI環境を作ったのに、家に縛られるのか……」
Tailscaleという魔法
ここで登場するのが「Tailscale」というツール。
一言で言うと、自分の端末だけをつなぐプライベートネットワークを作ってくれるサービスだ。VPNの一種だが、従来のVPNよりはるかに簡単。
Tailscaleは、もともとMacとWindowsの間でファイルをやり取りするために入れていた。自宅のOS間連携用に、以前から使っていたツールだ。
「外からでもNASやPCに繋がりますよ」と教えてくれたのはガリィだった。しかも外出先のカフェにいる時に。「今いるここからNASにアクセスできますよ、やってみましょう」と。
やったことはこう:
① NAS(Synology DS223j)にTailscaleをインストール
② 管理画面でNASが接続されたことを確認
③ MacのFinderでNASのアドレスを入力
④ ファイルが表示された
えっ、これだけ?
カフェのMacBookから、自宅のNASに直接アクセスできた。
Tailscaleの通信はWireGuardベースで暗号化されている。公共の回線を使っていても、自分の端末同士の通信は外部から見えない。だから場所を選ばない。ポート開放もいらない。ルーターの設定もいらない。
自宅のネットワークを丸ごと持ち出せる感覚だ。
カフェで全部できた日
内科の帰りにパン屋のカフェに寄った。ノートPCを開いて、こんなことをやった:
- NASのファイルをFinderで直接開いた
- Gmail AI Replyで仕事のメールに返信した(AIが下書きを生成)
- X投稿のドラフトをAIと一緒に作った
- Chrome拡張のバグを直した(改行が反映されない問題)
全部、自宅と変わらない環境で作業ができた。「これでかなり便利になる」と確信した瞬間だった。
AIが環境を作ってくれた
振り返って気づいたことがある。
この環境、ほとんどガリィが作ってくれたということだ。
- ローカルLLMの連携設定 → ガリィが指示
- Tailscaleの外出先活用 → ガリィが提案
- NASへのTailscaleインストール → ガリィがナビゲート
- Chrome拡張の改善 → ガリィが修正
自分がやったのは「やってみたい」と言うことと、指示通りにクリックすることだけだった。
AIアシスタントは、文章を書いてくれるだけの存在じゃない。自分の作業環境そのものを一緒に設計して、構築してくれるパートナーだ。
48歳のおっさんが手に入れた環境
整理すると、こうなる。
コスト
- ローカルLLM → 月額0円(電気代のみ)
- Tailscale → 無料プラン(個人利用なら十分)
- NAS → 以前から持っていたもの
できること
- AIが24時間動いている(自宅PC上)
- どこからでもAI・NAS・PCにアクセスできる
- 月額のサブスク料金がかからない
1ヶ月前は「AIのサブスク高いな……」と悩んでいた。
今は月額0円で、自宅の環境をどこにでも持ち出せるようになった。
必要だったのは、ちょっとした好奇心と、週末の数時間だけだった。
前回の記事:AI生活 Day 6 – AIに「仕事の型」を覚えさせたら、毎日のアウトプットが勝手に良くなっていった話
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