年に一回のお楽しみ、クリスマスのサンタ「ハクメイとミコチ」の9巻がめでたく発売となりました。毎年「年に一回なのだから、大事に読もう」と心に決め、しかし頓挫する(一日で読み終わってしまう)私ですが、私だってバカじゃありません、もう「大事に読もう」とか無理なので、欲望の赴くままに一気に読んでしまいました。諦めの境地ですね。
さて今回もステキな、あるいは美味そうなお話が盛りだくさん。特にファンの皆様が首を長くして待っていたであろう「エピソード1」が収録されており、私として9巻の№1のお話であると感じました。
というのも、9巻に収録されたお話はどこか「登場人物の同士の繋がり」にフォーカスした内容であると感じられたからです。この作品には実に多くの、そして多様な人物(?)が登場していますが、今回は彼らの相関図というか、どのようなお付き合いをしているかが深く掘り下げられているお話が多かった気がします。
本作のメインはハクメイとミコチのコンビですが、今回はハクメイの師匠(?)である鰯谷親方の近所付き合いが描かれています。と思えば、親方は工事現場で司書のキアンと出会うエピソードがあり、そのキアンは居酒屋で歌うコンジュやそのファンであるライカを見かけます。つまりタイトルは「ハクメイとミコチ」でありながら、9巻では二人と関係のある人々の日常と彼らの繋がりを中心として詳しく描かれているのです。
ですから今回は8巻に引き続いて「世界観の掘り下げ」が行われているわけであり、しかし内容は単なる作品世界の補強に留まらない、非常に魅力的で面白い、そして美味そうなお話になっており、いわば「ハクメイとミコチ」の周辺を丁寧に描いたと言えましょう。そしてこのように周辺を描いているからこそ、「ハクメイとミコチ」の関係性にこれ以上なくフォーカスした「エピソード1」は非常に劇的に感じられ、今回の一番に感じられたのです。
と、面倒くさいことを考えなくとも、やっぱり面白い「ハクメイとミコチ」でありまして、みんな大好きあの美容師が天敵に会う話は最高に面白いですし、料理上手のミコチさんが敗北感を味わう話は料理好きならば頷かずにはいられない内容。蜂蜜館は相変わらず無法地帯で痛快ですし、そうそう、クワガタのコハルが今回は大活躍ですし、相変わらずミコチさんの黒髪はステキね…。
ということで、今回も見どころ満載ですね。あぁ、10巻が待ち遠しい!
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